
「Shopifyって、アプリを入れないと何もできないんですか?」
Shopifyでお店を始めた人から、よく聞かれます。アプリストアを開くと、口コミ、ポイント、お気に入り、カゴ落ち対策と、数えきれないほどのアプリが並んでいる。どれも便利そうに見えて、どれから入れればいいのか分からなくなる。
実際には、そんなに要りません。
私が制作と運営に関わっている2つのShopifyストア、健康茶の整体茶とアクセサリーのmimiで、入れているアプリは無料のものだけです。口コミやお気に入りのように、ほかのお店ではアプリで入れることが多い機能は、テーマに直接作りました。何を入れて、何を入れなかったのか。その判断の理由と、アプリを選ぶときに確かめることを書きます。
2店舗で実際に入れているShopifyアプリ
入れているのは、この4つだけ。
| アプリ | 何に使うか | 入れている店 | 料金 |
|---|---|---|---|
| Google & YouTube | Google広告とGA4のタグ、商品データの連携 | 両方 | 無料 |
| Facebook & Instagram | Metaのピクセル、商品カタログ | 両方 | 無料 |
| Microsoft Clarity | ヒートマップ、操作の録画 | 両方 | 無料 |
| Shopify Subscriptions | 定期便 | 整体茶 | 無料 |
どれもShopifyかGoogle、Meta、Microsoftが自分で出しているアプリです。
Google & YouTubeとFacebook & Instagram
広告を出すなら、この2つが最初。
Google & YouTubeは、Googleが出している公式アプリです。GA4や、Google広告のコンバージョン(購入や申し込みなど、広告のゴール)のタグを、テーマのコードを触らずにストアへつなげられます。整体茶では、購入、カート追加、購入手続きの開始など7つの行動を、このアプリ経由でGoogle広告に送っている。
Facebook & Instagramは、Metaのピクセル(サイトでの行動をMetaに送る仕組み)をつなぐアプリ。mimiはBASEから移ったお店ですが、BASEのときに使っていたピクセルを、そのままこのアプリでつなぎました。広告がそれまでに集めたデータを捨てずに済む。Metaへの送り方を強くするコンバージョンAPIの話は、Metaのコンバージョン APIとはにまとめています。
Microsoft Clarity
Clarityは、Microsoftが無料で出しているアクセス解析ツールです。ページのどこがよく押されているかのヒートマップと、お客さんがページをどう動いたかの録画が見られます。
GA4の数字で「購入手続きの途中で離脱が多い」と分かっても、なぜ離脱したのかは数字だけでは分からない。その理由を探すときに開くのが、Clarityの録画。2店舗ともShopifyのアプリとして入れました。
Shopify Subscriptions
整体茶は健康茶のお店なので、定期便も売っている。定期便はShopifyの標準機能だけでは作れないので、Shopify公式のShopify Subscriptionsを入れました。設定の手順はShopifyの定期購入に画面つきで書いています。
有料アプリを使わず、テーマに作ったもの
ここからが、この記事で一番伝えたいところ。
mimiでは、新しいストアを作るときに、ほかのお店ならアプリで入れることが多い機能を、テーマに直接作り込みました。
- 口コミ(BASEから58件を移して表示)
- お気に入り
- カートを開いたときの横からのパネル(数量変更、ついで買いの提案、送料無料まであといくらかの表示)
- 商品一覧からのクイックビュー
- 色や素材での絞り込みと並び替え
- 商品を探すときの予測検索
整体茶の口コミも、アプリは使っていません。
最初は、口コミのアプリ(無料プランのあるもの)を入れる予定でした。STORESから移すときの打ち合わせで決めていた方針。それを翌日に撤回して、自前で作ることにした。
理由は3つありました。
1つ目は、表示の自由度。口コミを商品ページのどこに、どの順番で、どの見た目で出すか。整体茶からは細かい要望が多く、アプリの設定画面でできる範囲では収まりませんでした。
2つ目は、薬機法。健康茶なので、口コミに「〜が治った」のような表現が混ざると、そのまま公開できない。投稿を必ず承認してから出す仕組みにしたかった。
3つ目は、データを自分たちで持つこと。アプリで集めた口コミは、アプリの会社のサーバーにたまります。アプリを変えたりやめたりするときに、そのデータをどこまで持ち出せるかはアプリ次第です。
結果として、整体茶の口コミは一度の制作費だけで、月額はかかっていません。移した口コミは674件。投稿は全部、承認してから公開。
Shopifyアプリを入れる前に確かめること
アプリストアで気になるアプリを見つけたら、入れる前にこの4つを見ます。
- 月額はいくらで、売上に応じて上がる料金ではないか
- ページの表示が重くならないか
- 消したあとに、テーマにコードが残らないか
- データを持ち出せるか
1つ目は、積み上がるのが怖い。1本1本は数百円から数千円でも、5本、10本と入れると、Shopify本体の月額より高くなることがある。Shopifyの月額と手数料はShopifyの料金と手数料で計算しています。
2つ目。アプリの中には、ページを開くたびに自分のスクリプトを読み込むものがあります。本数が増えるほど、スマホでの表示が遅くなりやすい。mimiはアプリを最小限にして、トップページの一番大きな要素が表示されるまでの時間(LCP)を、パソコンで0.5秒ほどに収めています。
3つ目は見落としがちです。アプリによっては、テーマのファイルにコードを書き込むものがあり、アプリを消してもそのコードが残ることがあります。残ったコードは、表示の崩れや読み込みの遅れの原因になる。消したあとは、テーマのコードを一度確認してください。
4つ目は、口コミやポイントのように、お客さんに関わるデータを預けるアプリで特に大事です。
迷ったときの選び方
アプリを入れるかどうかは、この順番で考える。
- Shopifyの標準機能でできないか(配送、割引、在庫、メールは標準でかなりできる)
- Shopify、Google、Metaなどが出している公式の無料アプリはないか
- 無料プランで試して、本当に必要な機能を確かめたか
- 月額を1年分に直すと、いくらになるか
- 必要なものがはっきりしたなら、テーマに作ったほうが安くならないか
標準機能でできることは、意外と多い。割引はShopifyのクーポン、在庫はShopifyの在庫管理で、それぞれアプリを使わない方法を書きました。
CONTACT
Shopifyのアプリ、入れすぎていませんか?
今のストアに入っているアプリを見て、標準機能で置き換えられるもの、テーマに作ったほうがいいものを整理します。テーマやアプリの開発もお受けしています。
ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
まとめ:最初の1か月で入れるなら
お店を開いて最初の1か月なら、入れるのは広告と計測の公式アプリ、それにClarityで十分です。
そのあと、お客さんの動きを見て「ここが足りない」と分かったものから、無料のアプリで試していく。何本も有料アプリを重ねるようになったら、それはテーマに作り込むことを考える合図です。アプリの数が増えるほど、月額も、ページの重さも、消したあとの後始末も増えていきます。
- Shopifyで最初に入れるべきアプリは何ですか?
- 広告と計測に使う無料の公式アプリです。実際に運営している2店舗では、Google & YouTube(Google広告とGA4のタグ)、Facebook & Instagram(Metaのピクセル)、Microsoft Clarity(ヒートマップと操作の録画)を入れています。定期便を売るお店では、Shopify公式のShopify Subscriptionsも使っています。
- Shopifyの口コミはアプリを入れないと表示できませんか?
- Shopifyの標準機能だけでは口コミを集めて表示できないので、アプリを入れるか、自前の仕組みを作ることになります。実例の2店舗では、表示の自由度、薬機法に触れる表現を公開前に止めること、口コミのデータを自社で持つことを理由に、アプリを使わず自前で作りました。
- Shopifyアプリを入れすぎるとどうなりますか?
- 月額の費用が積み上がるほか、アプリによってはページに読み込むスクリプトが増えて表示が重くなることがあります。アプリを消したあと、テーマに入ったコードが残るものもあります。入れる前に、月額、ページの速さ、消したあとに何が残るかを確かめます。
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