
「Shopifyのテーマ、どれを選べばいいのか分からない」
テーマストアを開くと、無料のものから数万円するものまで、たくさんのテーマが並んでいます。どれも写真がきれいで、デモを見るとどれでも売れそうに見える。でも、選んでから「やりたいことができない」と気づくと、作り直しになります。
選ぶ順番さえ決めておけば、迷わない。
私は、アクセサリーのお店mimiのShopifyストアで、無料テーマのDawnから始めて、見た目と使い心地はそのままに、土台のコードまで全部自作に置き換えました。その経験から、テーマの選び方と、作り込むときの考え方を書きます。
Shopifyのテーマとは、お店の見た目と使い勝手を決める型
テーマは、ストアの見た目と、お客さんが操作する部分の仕組みをまとめたものです。トップページの並び、商品ページの写真の見せ方、カートの開き方、検索の動き。お客さんが触る部分は、ほとんどテーマが決めています。
商品、在庫、注文、顧客のデータは、テーマとは別に保存されています。テーマを変えても、商品が消えることはありません。
Shopifyの公式のテーマストアには、無料と有料のテーマが並んでいます(Shopify テーマストア)。テーマストア以外で売られているテーマや、制作会社が作る独自テーマもあります。
無料テーマと有料テーマの違い
0円か、100〜500ドルか。違いは値段だけではありません。
| 項目 | 無料テーマ | 有料テーマ |
|---|---|---|
| 作っている人 | Shopify | Shopifyの審査を通った制作会社など |
| 価格 | 0円 | 100〜500ドル程度(買い切り) |
| アップデート | 無料 | 無料 |
| 試せるか | 入れてすぐ試せる | 購入前に自分のストアで試せる |
| 機能の傾向 | 基本の機能がそろう | 業種向けの機能や凝った見せ方が入っていることが多い |
有料テーマの価格は、2026年10月1日にテーマストアで見たときの幅です。テーマストアのページには、どのテーマにも無料のアップデートが含まれると書かれています。有料テーマは購入前に自分のストアで試せるので、商品の写真を入れて確かめてから決められます(Shopify ヘルプセンター「テーマの追加、プレビュー、購入」)。
無料テーマの代表が、Shopifyが出しているDawnです。商品ページ、カート、検索、絞り込み、定期購入の表示といった基本の機能はそろっていて、表示も速い。mimiも、ここから始めた。
有料テーマの値段は、ストアの月額と比べるとそれほど大きくありません。高いのは、買ったあとに「これじゃなかった」と気づいて作り直す手間のほうです。
テーマを選ぶときに確かめる4つのこと
デザインが気に入ったかどうかより先に、この4つ。
1. スマホで速く表示されるか
お店に来る人の多くはスマホ。テーマのデモをスマホで開いて、最初の画面が出るまでの速さを体感で確かめてください。GoogleのPageSpeed InsightsにデモのURLを入れると、数字でも見られます。
日本語のお店で特に重くなりやすいのが、日本語のWebフォントです。mimiでも、ページの中で一番重いのは日本語フォントだった。デザインの雰囲気がフォントに頼っているテーマは、日本語にしたときに重くならないかを見ておきます。
2. やりたいことが、テーマだけでできるか
口コミ、お気に入り、カートを開いたときのついで買いの提案、商品の絞り込み。やりたいことを紙に書き出して、テーマの標準機能でできるものに丸を付けます。
丸が付かないものは、アプリか、テーマへの作り足しで補う。アプリの考え方はShopifyアプリのおすすめにまとめました。
3. テーマエディタで、お店の人が直せるか
公開したあと、バナーの画像や文章を入れ替えるのはお店の人です。テーマエディタ(管理画面で見た目を直す画面)で、どこまで変えられるかを試してください。
mimiでは、トップの画像や並び順、告知の文言を、お店の方がテーマエディタでたびたび直しています。コードを触らずに直せる範囲が広いほど、制作者に頼まなくて済む。
4. 日本の商習慣に合っているか
海外で作られたテーマは、送料の見せ方、ギフトのラッピング、のし、特定商取引法の表記ページなどが、日本のお店の形に合わないことがあります。デモが英語でも、日本語の長い商品名を入れたときに崩れないかは確かめておきたいところです。
無料テーマから始めて、土台まで自作に置き換えた実例
mimiは2026年8月に、BASEからShopifyへ移ったお店です(移行の話はBASEとShopifyの比較に書きました)。テーマは無料のDawnから始めて、お店の要望に合わせて作り込みました。
作り込んだのは、ほかのお店ならアプリで入れることが多い機能です。
- 口コミ(BASEから58件を移して表示)
- お気に入り
- カートを開いたときの横からのパネル(ついで買いの提案、送料無料まであといくら)
- 商品一覧からのクイックビュー
- 色や素材での絞り込み、予測検索
見た目は、お店の方の要望を何度も重ねて今の形になった。パソコンでトップページの一番大きな画像が表示されるまで0.5秒前後と、速さも保てています。
見た目を変えずに、土台のDawnを外した
2026年10月1日。テーマの中に残っていたDawnのコードを、全部外した。
理由は、このテーマを将来ほかのお店にも使えるテーマとして育てたいからです。Shopifyのテーマストアの要件には、DawnやHorizonを元にしたテーマは審査の対象外、と書かれています(Shopify「テーマストアの要件」)。見た目が別物でも、中身がDawnのままでは出せない。
外してみて分かったのは、Dawnのコードの多くが、読み込まれているだけで何もしていなかったことです。
| 項目 | 前 | 後 |
|---|---|---|
| 土台のCSS | 541の規則(約80KB) | 実際に使われていた56の規則(約10KB) |
| Dawn由来のファイル | 121個を削除 | 残り0個 |
| テーマ設定の項目 | 174個 | 86個 |
使われている規則は、ページを実際に描画して1つずつ確かめました。前と後で、20画面の高さ、要素の数、エラーの有無が一致すること、24枚のスクリーンショットが同じであることを比べてから、お店に反映しています。お客さんから見て、変わったところはゼロ。
ここで1つ、失敗も見つかりました。
8月に部品の名前を付け替えたとき、検索窓に文字を打つと候補が出る機能の名前が、呼ぶ側と呼ばれる側で食い違ったままになっていた。7週間ほど、候補が出ない状態だったんです。画面は普通に出ているので、誰も気づかなかった。今回、動きを1つずつ確かめる中で見つけて直しました。
作り込んだテーマほど、こういう見えない不具合が溜まります。
CONTACT
Shopifyのテーマ、作り込みや作り替えを相談できます
無料テーマのカスタマイズから、要望に合わせた独自テーマの開発、既存テーマの整理まで、今のストアを見て進め方を提案します。
ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
段階ごとの選び方
お店の段階で、選び方は変わる。
| 段階 | おすすめ |
|---|---|
| これから開店する | Shopifyの無料テーマ。まず売り始めることを優先する |
| 売れ始めて、足りない機能が見えてきた | 無料テーマに作り足すか、その機能を持つ有料テーマを試す |
| 要望が多く、アプリも増えてきた | 無料テーマを土台に、お店専用に作り込む |
| ほかの店にも使える形にしたい | 土台から自作する。テーマストアに出すなら必須 |
最初から独自テーマを作るのはおすすめしません。何が必要かは、売り始めてからでないと分からない。mimiも、BASEで運営してきた経験と、公開後のお店の方の要望があったから、今の形にたどり着きました。構築の費用と工程はShopify構築の費用の内訳にまとめています。
テーマを決める前のチェックリスト
- デモをスマホで開いて、表示の速さを確かめたか
- やりたいことを書き出し、テーマの標準機能でできるものに丸を付けたか
- テーマエディタで、画像や文章を自分で直せるか試したか
- 日本語の長い商品名や、送料・特定商取引法のページを入れて崩れないか見たか
- 有料テーマなら、購入前に自分のストアで試したか
テーマは、あとから変えると作り直しになる部分が大きいので、ここで1日かけて試す価値があります。
- Shopifyのテーマは無料と有料のどちらがいいですか?
- 最初は無料テーマで十分なことが多いです。Shopifyが出している無料テーマ(DawnやHorizonなど)は、商品ページ、カート、検索といった基本の機能がそろっています。有料テーマを選ぶのは、無料テーマにない機能やデザインが具体的に必要で、それを有料テーマが標準で持っているときです。
- Shopifyの有料テーマはいくらですか?
- Shopifyのテーマストアで2026年10月1日に見たところ、有料テーマはおおむね100〜500ドル程度でした。テーマストアのページには、どのテーマにも無料のアップデートが含まれると書かれています。購入前に自分のストアで試すこともできます。
- Shopifyのテーマはあとから変更できますか?
- 変更できます。ただし、テーマを変えるとトップページや商品ページの組み方、テーマエディタで入れた画像や文章の多くは引き継がれません。商品や顧客のデータはそのまま残ります。テーマを作り込むほど乗り換えの手間は大きくなるので、最初の1つは慎重に選びます。
- Shopifyのテーマを自作するのは難しいですか?
- 無料テーマを土台にして、足りない部分を作り足すところまでは、HTMLとCSSが分かれば始められます。テーマストアで販売するテーマは、ShopifyのDawnやHorizonを元にしたものは審査の対象外で、表示速度やアクセシビリティの基準もあるため、土台から自分で作る必要があります。
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