
「インスタ広告、誰に出せばいいのか分からない」
Meta広告(InstagramとFacebookの広告)を始めると、広告セットの画面で最初に止まるのがターゲティングです。地域、年齢、性別、興味関心。項目はたくさんあるのに、どこまで絞ればいいのかは書いていない。
しかも今は、最初から「Advantage+オーディエンス」がオン。絞ったつもりでも、範囲の外に配信されることがある。
設定できる項目の意味と、Advantage+オーディエンスで何が広がって何が広がらないのかを整理しました。後半では、全国に売るECと、地域で人を集める求人で、絞り方を正反対にした2つの実例を載せています。
Meta広告のターゲティングで設定できる項目
広告セットの「オーディエンス」で設定できるのは、主にこの7つ。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 地域 | 国、都道府県、市区町村、住所からの半径 |
| 年齢 | 18〜65歳以上の範囲 |
| 性別 | すべて、男性、女性 |
| 言語 | 使っている言語 |
| 詳細ターゲット | 興味関心、行動、属性(「料理」「最近引っ越した」など) |
| カスタムオーディエンス | 自社の顧客リスト、サイトの訪問者、Instagramで反応した人 |
| 類似オーディエンス | カスタムオーディエンスに似た人 |
地域は「住んでいる人」かどうかまで選べる
地域は、国や市区町村を指定するだけではありません。
その地域に「住んでいる人」、「最近その地域にいた人」、「旅行中の人」を選べます。店舗や求人のように、実際に来てもらう必要があるなら「住んでいる人」。観光地のお店なら「旅行中の人」も入れる、という使い分けです。
地域を市区町村で細かく指定するのは、来てもらうことが前提の広告だけで十分です。全国に発送するECなら、日本全体でいい。
詳細ターゲットは、昔ほど細かく絞れない
興味関心で絞る詳細ターゲットは、以前に比べて選べる項目が減り、Advantage+オーディエンスがオンのときは「提案」として扱われるようになりました。
詳細ターゲットで絞り込むより、広告の画像や文章で「誰に向けた広告か」をはっきりさせるほうが、今のMeta広告では届く相手を選びやすいと感じています。求人の広告なら、職種や勤務地を画像の中に書く。ECなら、使う人の姿を写す。
カスタムオーディエンスと類似オーディエンス
カスタムオーディエンスは、自社のデータから作るターゲットです。購入したお客さんのメールアドレス、サイトを訪れた人、Instagramのアカウントに反応した人などを元にします。
類似オーディエンスは、そのカスタムオーディエンスに似た人をMetaが探してくれるもの。サイトの訪問者を集めるには、Metaのピクセルがサイトに入っている必要があります。ピクセルとコンバージョンAPIの話はMetaのコンバージョン APIとはにまとめてあります。
ここまでが、自分で決める項目。
Advantage+オーディエンスで広がる項目、広がらない項目
いま新しくキャンペーンを作ると、Advantage+オーディエンスが最初からオンになっています。
Advantage+オーディエンスは、Metaが配信先を自動で広げる設定です。オンのとき、自分で入れた条件は「提案」として扱われ、成果が見込めるとMetaが判断すれば、範囲の外にも広告が出ます(出典はMeta「Advantage+ オーディエンス」)。
ただし、全部が広がるわけではありません。
| 範囲の外にも広がる(提案) | 範囲の外に広がらない |
|---|---|
| 年齢 | 地域 |
| 性別 | 最低年齢 |
| 詳細ターゲット | 言語 |
| カスタムオーディエンス | カスタムオーディエンスの除外 |
| 類似オーディエンス |
年齢は「最低年齢」だけが守られます。30〜50歳と入れても、31歳の人にも55歳の人にも出ることがある。守られるのは、30歳より下には出ないことだけ。
性別も提案なので、女性と入れても男性に出ることがあります。
オフにするには
オフにしたいときは、オーディエンスの設定で「元のオーディエンスオプションに切り替える」を選びます。そうすると、年齢、性別、詳細ターゲットが、入れたとおりの範囲で守られるようになります。
オンとオフのどちらがいいかは、届けたい人の条件がどれだけはっきりしているかで決めています。
- 範囲の外に出ても意味がない(通えない人、対象外の年齢)なら、オフ
- 誰が買うか分からない、Metaに探してほしいなら、オン
全国のECと、地域の求人で、絞り方を正反対にした
同じMeta広告でも、売るものが違えば絞り方は変わります。いま私が運用している2つを並べてみる。
| 設定 | 健康茶のEC | ドライバーの求人 |
|---|---|---|
| 地域 | 日本全体 | 東京都西部〜埼玉県南西部の13市町 |
| 地域の種類 | 住んでいる人、最近いた人 | 住んでいる人だけ |
| 年齢 | 18〜65歳 | 25〜55歳 |
| 性別 | 女性 | すべて |
| 成果として数えるもの | 購入 | フォーム送信、LINEの友だち追加、電話 |
健康茶のEC(整体茶)は、全国に発送できます。地域で絞る理由がないので、日本全体。購入を成果にして、誰が買いそうかはMetaに探してもらう形です。
ドライバーの求人は、逆。
通勤できる範囲に住んでいる人でなければ、応募が来ても採用できない。だから地域は市町の単位で13か所を指定して、「住んでいる人」だけにしました。旅行や仕事でたまたまその地域にいた人は外しています。
Advantage+オーディエンスはオフ。オンのままだと、入れた年齢の上限を超えて配信される可能性があります。届けたい人の条件がはっきりしている求人では、範囲の外に広げる意味がありません。
1日の予算は3,300円で、広告セットは1つだけ。予算が小さいのに広告セットを分けると、予算も割れて、どれも学習が進まないまま終わるからです。最初の6日間の結果は、広告費19,735円で成果が2件でした。どの広告が成果を出したかまで含めて、Meta広告でトラックドライバーを募集した最初の1週間に全部載せています。
求人広告で年齢や性別を絞れる国、絞れない国
求人の広告では、もう1つ確かめることがある。
Metaは、雇用、住宅、金融サービスの広告を「特別な広告カテゴリ」として扱っていて、対象の国では申告が必要です。申告すると、年齢や性別、郵便番号などでの絞り込みが使えなくなります。
この申告が必要なのは、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの一部の国を対象にした広告です(出典はMeta ビジネスヘルプセンター「特別な広告カテゴリの選び方」)。日本向けの求人広告は入っていないので、ドライバーの求人でも年齢で絞れました。配信を始める前に、ここは確かめました。
ただ、Metaの設定で絞れることと、募集の条件として年齢を決めていいかは別の話です。日本でも、募集や採用で年齢や性別を理由に応募を制限することには、法律の決まりがあります。広告の配信先を絞るのは、あくまで届きやすくするため。募集要項そのものは、法律の範囲で書いてください。求人でのMeta広告の考え方は、Meta広告で求人を出す方法にまとめています。
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Meta広告のターゲティング、一緒に見直しませんか?
今の広告セットの設定と配信結果を見て、地域や年齢の絞り方、Advantage+オーディエンスのオンとオフを整理します。
ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
設定する前のチェックリスト
- 来てもらう必要がある広告か(あるなら地域を「住んでいる人」で)
- 範囲の外の年齢や性別に出ると困るか(困るならAdvantage+オーディエンスをオフ)
- 成果として数えるもの(購入、フォーム送信など)を決めたか
- 予算に対して、広告セットを分けすぎていないか
- 広告の画像や文章で、誰に向けた広告かが伝わるか
- 求人なら、特別な広告カテゴリの対象の国に出していないか
ターゲティングで絞れるのは、広告を見せる相手の候補までです。最後に誰が反応するかを決めるのは、広告の中身。Meta広告が思うように成果につながらないときの見直しの順番は、Meta広告の費用対効果を上げる方法に書きました。
- Meta広告のターゲティングでは何を設定できますか?
- 地域、年齢、性別、言語、詳細ターゲット(興味関心や行動)、カスタムオーディエンス(自社の顧客リストやサイトの訪問者)、類似オーディエンス(自社の顧客に似た人)を設定できます。地域は「住んでいる人」「最近その地域にいた人」「旅行中の人」も選べます。
- Advantage+オーディエンスとは何ですか?
- Metaが広告の配信先を自動で広げる設定です。年齢、性別、詳細ターゲット、カスタムオーディエンス、類似オーディエンスは「提案」として扱われ、成果が見込めると判断されれば範囲の外にも配信されます。地域、最低年齢、言語、カスタムオーディエンスの除外は、範囲の外に広がりません。新しいキャンペーンでは最初からオンになっていて、「元のオーディエンスオプションに切り替える」で従来の絞り方に戻せます。
- Advantage+オーディエンスはオンとオフのどちらがいいですか?
- 届けたい人の条件がはっきりしていて、範囲の外に出ても意味がないならオフ、条件がはっきりせずMetaに探してほしいならオンです。実例では、通える地域と年齢が決まっているトラックドライバーの求人はオフにしました。全国に発送できる健康茶のECは、地域を日本全体にして広めに配信しています。
- 日本の求人広告で、年齢や性別を絞ってもいいですか?
- Metaの広告設定の上では絞れます。Metaが雇用などの「特別な広告カテゴリ」の申告を求めているのは、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの一部の国を対象にした広告で、日本向けの求人広告は対象に入っていません。ただし日本の法律でも、募集で年齢や性別を理由に応募を制限することには決まりがあるので、募集の条件そのものは別に確認が要ります。
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