
不用品回収の会社が広告運用を外に頼むときにかかる費用の内訳と、頼む前に会社側で決めておくこと、最初の3か月の進め方をまとめました。
私は2025年10月から、仙台と山形で不用品回収を行っているエイトステップさんのGoogle広告を運用しています。2026年1月から10月までの問い合わせ(電話ボタン、LINEボタン、フォームの合計)は月に約240〜330件、1件あたり約2,200〜3,000円でした(Google広告の管理画面の実績)。頼まれる側として見てきた数字と、時期の選び方で迷ったところを書きます。
不用品回収の広告運用を頼むと、かかるお金は3つ
広告費はGoogleなどの広告の会社に直接払うお金です。会社の広告アカウントに登録したカードから引き落とされます。
手数料は運用する人に払うお金で、制作費は広告から来た人が最初に見るページ(LP)や広告画像を作るお金です。手数料に制作が入っているかどうかは、頼む相手によって違います。見積もりで最初に確かめるのはここです。
私の手数料はサイトの料金表のとおり運用額の20%(税別)で、運用額が30万円未満の月は一律で月6万円にしています。広告費が小さい月ほど、広告費に対する手数料の割合は上がります。
| 月の広告費 | 手数料 | 広告費に対する割合 |
|---|---|---|
| 20万円 | 6万円 | 30% |
| 30万円 | 6万円 | 20% |
| 50万円 | 10万円 | 20% |
1クリックの値段が高い業種
仙台の不用品回収の広告は1クリックあたり約210〜340円でした。2025年10月が約210円、2026年3月が約340円、2026年10月が約270円です(Google広告の管理画面の平均クリック単価)。
「不用品回収 仙台」のように地名と一緒に検索する人は、今日か明日に片付けたい人が多く、地域の会社がそろって広告を出します。そのぶんクリックの値段は上がりやすく、少ない広告費では1日に数クリックで予算を使い切ってしまいます。
問い合わせ1件の費用から決める広告費
仙台では、2026年1月から10月の問い合わせ1件あたりが月によって約2,200〜3,000円でした。この幅で月100件ほしいなら、広告費は約22万〜30万円になります。
ただし、ここでの1件は電話やLINEのボタンが押された数です。実際に作業まで進んだ件数はもっと少ないので、1件にいくらまで払えるかは、社内の成約の割合と作業1件の売上から出す必要があります。この計算は運用する側の手元にある数字ではできません。
頼む前に会社で決めておくこと
| 決めること | 中身 | 不用品回収で気をつける点 |
|---|---|---|
| 問い合わせの数え方 | 電話、LINE、フォームのどれを数えるか | 電話とLINEはボタンを押した数しか取れないことが多い |
| 社内の記録との突き合わせ | 受付の件数と、見積もりや作業に進んだ件数 | 月に1回、管理画面の数と並べる |
| 料金と許可の表記 | 広告、LP、本家サイト、チラシで同じにする | 積み放題の値段と許可の書き方がずれやすい |
| アカウントの名義 | 広告アカウントを会社の名義で作るか | 運用する人を替えても配信の記録が残る |
引き継いだ時点での数え方の整理
2025年10月に仙台のアカウントを引き継いだとき、問い合わせを数える設定(コンバージョンの設定)は合わせて39個ありました。今は使っていない古い計測や、別の地域、別のサービス向けのものも並んでいて、どれが今の問い合わせなのかをまず仕分けています。
整理したあとの2026年7月から10月の内訳は、LINEボタンが約6割、電話ボタンが約3分の1、フォームが1割未満でした。不用品回収は電話の業種と思われがちですが、仙台では写真を送って見積もりを頼めるLINEがいちばん多く押されています。
どちらも「押した数」なので、押したあと本当に話したかは管理画面では分かりません。広告の数字だけで判断せず、社内の受付の記録と並べる場を毎月作っておくと、運用する人と会社の見ている数がずれません。電話とLINEとフォームを別々に数える設定のしかたは、不用品回収の集客方法に書きました。
最初の3か月でやること
仙台で実際にやった順番を、今の私が新しい会社で組み直すとこうなります。
止まっている設定を戻す(1か月目)
引き継いだアカウントでは、問い合わせにつながりやすい「不用品回収」「仙台 不用品回収」のキーワードが止まっていました。ゴミ屋敷のキャンペーンでは、除外キーワードに「ゴミ屋敷」「片付け」が入っていて、自分で自分の広告を止めている状態でした。
戻しただけでは、すぐには数字が戻りません。Googleの自動の調整がやり直されて落ち着くまで2〜3週間かかると、最初の打ち合わせで伝えています。
需要ごとに分ける(2か月目)
「不用品回収」の1つの広告グループに、回収、買取、家電、ゴミ屋敷のキーワードが全部入っていると、広告文とLPがどの人にも合いません。分け方の具体例は不用品回収の集客方法に書いたので、ここでは時期の話をします。
仙台ではこの分け直しを3月末から4月に行いました。引越しで問い合わせが増える3月の真ん中で大きく動かすと、件数がいちばんほしい月に、問い合わせの数や費用が大きく上下するからです。
飛び先のページを比べる準備(3か月目)
需要ごとの1件あたりの費用が見えてきたら、広告から飛んだ先のページを比べます。仙台では広告専用のLPを新しく作り、2026年6月16日から8月15日まで、Google広告のカスタム実験で本家のサイトと50:50で振り分けました。
同じ広告、同じキーワードで飛び先だけを変えた結果、新しいLPのほうが問い合わせの割合で約1割、1件あたりの費用で約1割5分よい数字でした。ゴミ屋敷も専用のLPに切り出し、6月18日に飛び先を切り替えています。LPの作り方と実験の細かい結果は仙台の実績のページにまとめました。
繁忙期をまたぐ月の動かし方
2026年1月から10月までの、月ごとの問い合わせの件数です(Google広告の管理画面の実績。電話ボタン、LINEボタン、フォームの合計)。
年明けの1月、引越しの3月、お盆の8月に山があります。1件あたりの費用がいちばん安かったのも8月で約2,190円でした。
反対に、2025年11月と12月は件数が約225件で横ばいのまま、1件あたりが約3,250円と約3,310円に上がっています。年末は片付けの需要が増える一方で、広告を出す会社も増える時期です。
この波があるので、予算は月で均等に割らず、山の月に厚くします。キャンペーンの分け直しやLPの差し替えのような大きな変更は、山が過ぎた月に入れます。頼む相手には繁忙期をどう扱うつもりかを最初に聞いておいてください。
需要ごとの1件あたりの費用
2026年7月から10月の、キャンペーンごとの問い合わせ1件あたりの費用です(Google広告の管理画面の実績)。
| キャンペーン | 中身 | 1件あたり |
|---|---|---|
| ゴミ屋敷 | ゴミ屋敷、部屋の片付けの検索 | 約3,290円 |
| 一般名詞 | 「不用品回収」など地名なしの検索 | 約2,840円 |
| 地名つき | 「不用品回収 仙台」など | 約2,620円 |
| 不用品回収(本家サイト) | LPの比較実験の元 | 約2,430円 |
| 社名など | 会社名や固有の名前での検索 | 約2,260円 |
| 不用品回収(広告専用LP) | LPの比較実験の新しい側 | 約2,140円 |
| 低単価の依頼 | 少量の回収の検索 | 約1,640円 |
表の中では、ゴミ屋敷がいちばん高い数字です。ただ、ゴミ屋敷の片付けは部屋ごとの作業になることが多く、1件の作業の大きさが少量の回収とは違います。問い合わせ1件の費用だけで比べて止めると、大きな依頼につながる広告まで止めてしまうおそれがあります。
毎月の報告で見てほしいのは、キャンペーンごとの費用、問い合わせの件数、1件あたりの費用、止めた広告と次に試す広告です。全体の平均だけの報告なら、需要ごとに分けて出してもらってください。
許可・料金・No.1の書き方
環境省は、家庭のごみを回収できるのは市区町村の一般廃棄物処理業の許可か、市区町村の委託を受けた業者だと案内しています。同じページで、古物商の許可や産業廃棄物処理業の許可では家庭のごみは回収できない、とも書いています(環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」)。
| 許可 | 何のための許可か | 広告での書き方の注意 |
|---|---|---|
| 一般廃棄物処理業の許可(または委託) | 家庭のごみの収集や運搬 | 許可を持つ市区町村の範囲で書く |
| 古物商の許可 | 中古品の売買(買取) | 回収の許可のように読める書き方をしない |
| 産業廃棄物処理業の許可 | 工場や会社から出るごみ | 家庭の回収の根拠として並べない |
広告文やLPに許可番号を並べるとき、どの許可で何ができるのかが混ざると、読む人に誤解を与えます。頼む相手がこの区別を分かったうえで文面を作れるかは聞いておいていいところです。
料金は広告、LP、本家サイト、チラシで同じ数字にします。仙台では積み放題の料金を本家サイトと同じ数字にそろえ、LPの上のほうに作業費用と買取の値引きと合計を1件ずつ実額で並べました。
「地域No.1」のような表記は、根拠のあるものだけに絞っています。仙台のLPではGoogleの口コミの件数のように数えて示せるものだけを残しました。消費者庁は2024年9月に、根拠となる調査が表示に見合っていないNo.1表示が少なくないとする報告書を出しています(消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」)。
頼むか、自分でやるかの決め方
| 会社の状況 | 向いている形 | 理由 |
|---|---|---|
| 1つの地域だけ、月の広告費が20万円前後 | まず自分で | 下限のある手数料だと広告費の3割になる |
| 地域やサービス(回収、買取、ゴミ屋敷)が複数ある | 頼む | 需要ごとの予算と単価を毎週見る手間が増える |
| LPや広告画像を作る人がいない | 制作まで含めて頼む | 運用だけ頼むと、差し替えのたびに往復が入る |
| 社内に数字を見られる人を育てたい | 頼みながら教えてもらう | 外の運用者が替わっても、担当者は残る |
最後の形は仙台で運用と並行して行っています。社内の担当者と週1回1〜2時間、LPの作り方と広告の数字の読み方を一緒に進め、2026年9月には担当者が自分で山形のLPを作るところまで来ました。
検索からの集客を広告と分けて考えたい人は、不用品回収のSEO対策も読んでみてください。仙台では、コラム記事からの問い合わせは全体の13〜14%で、残りはLPと広告からでした。
頼むなら、見積もりの前にこれだけ聞いておくと比べやすくなります。
- 問い合わせを、電話、LINE、フォームで別々に数えるか
- 管理画面の件数と、社内の受付の件数を突き合わせる場を作るか
- 回収、粗大ごみ、買取、ゴミ屋敷のように需要ごとに分けるか
- 繁忙期の予算の配り方と、大きな変更を入れる時期
- 許可と料金の書き方を、本家サイトやチラシとそろえるか
- LPや広告画像の制作は手数料に入るか、別料金か
- 手数料の下限と、最初の契約期間、やめ方
Stellariumでは不用品回収のGoogle広告の運用と、広告専用のLPの制作とA/Bテスト、社内の担当者への引き継ぎまでをひとりで担当しています。仙台と同じように、需要ごとに予算と1件あたりの費用を分けて見る形から始められます。サービスの中身は広告運用のページにまとめました。
- 不用品回収の広告運用を頼むと、毎月いくらかかりますか?
- Googleなどに払う広告費と、運用する人に払う手数料、LPや広告画像の制作費の3つに分かれます。仙台の不用品回収では問い合わせ1件あたり約2,200〜3,000円かかっているので、月100件ほしいなら広告費は約22万〜30万円が目安です。私の手数料は運用額の20%で、運用額が30万円未満の月は一律6万円です。
- 広告の管理画面の問い合わせ件数は、実際の依頼の数と同じですか?
- 同じではありません。多くの場合、管理画面に出るのは電話ボタンやLINEボタンが押された数です。押したあと実際に話したか、見積もりや作業につながったかは、社内の受付の記録と月に1回突き合わせて確かめます。
- 不用品回収の広告で、許可について気をつけることはありますか?
- 環境省は、家庭のごみを回収できるのは市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託を受けた業者で、古物商や産業廃棄物処理業の許可では回収できないと案内しています。広告やLPで持っている許可を書くときは、何の許可で何ができるのかを取り違えない書き方にします。
- 繁忙期に広告の設定を大きく変えてもいいですか?
- 避けたほうが安全です。仙台では問い合わせが多いのは1月、3月、8月で、キャンペーンの分け直しは3月末から4月の山が過ぎた時期に行いました。大きく動かすと学習がやり直しになり、件数がいちばんほしい月に、問い合わせの数や費用が大きく上下するためです。
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