
「Meta広告で求人って、結局いくら使って何人来るの?」
求人のMeta広告を考えている方は、たぶんここが知りたいはずです。仕組みの説明はもういい。実際の数字を見せてほしい。その気持ちはよく分かる。
東京都西部の運送会社で、2t・4tドライバーの募集をInstagramとFacebookの広告で始めました。この記事は、配信を始めた9月22日から27日の夕方までの記録。どう設定したか、何を成果として数えたか、広告5本それぞれにいくら使って何が起きたかを、そのまま載せています。
Meta広告で求人を出すこと自体の考え方(Indeedとの違い、地域の競合の調べ方、費用の考え方)は、Meta広告で求人を出す方法にまとめています。ここでは繰り返さない。
求人のMeta広告をどう設定したか
キャンペーンの目的はリード(APIでの名前は OUTCOME_LEADS)。広告セットは1つだけにして、成果が増えるように配信する設定にしました。
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | リード(成果の数が増えるように配信) |
| 広告セット | 1つ |
| 1日の予算 | 3,300円(月にすると約10万円) |
| 地域 | 東京都西部〜埼玉県南西部の13市町に住んでいる人 |
| 年齢と性別 | 25〜55歳、性別は問わない |
| 配置 | 自動(Instagram・Facebookなどに任せる) |
| Advantage+オーディエンス | オフ |
| アトリビューション | クリック後7日、ビュー後1日 |
広告セットを1つにしたのは、予算が1日3,300円しかないからです。広告セットを分けると予算も割れて、どれも学習が進まないまま終わる。まずは1つの箱に5本の広告を入れて、Metaにどの広告へ配るかを任せました。
地域は、市町の単位で13か所を指定しています。「住んでいる人」に限ったのは、通勤できる人にだけ届けたいから。旅行や仕事でたまたまその地域にいた人は外しました。
Advantage+オーディエンスは、指定した年齢や地域を目安として扱い、Metaが反応しそうだと判断すれば範囲の外にも配信する機能です。求人は通える範囲が決まっているので、ここはオフ。
アトリビューションは、広告をクリックしてから7日以内、または見てから1日以内に成果が起きたら「広告のおかげ」と数える、という数え方の設定です。
年齢で絞れるのか、確認したこと
日本向けの求人広告なら、「特別な広告カテゴリ(雇用)」の申告は要りません。年齢・性別・地域で絞れます。ここは配信前に確認しました。
年齢は25〜55歳。性別は絞っていません。理由は総論の記事の「年齢や性別で絞れても、絞りすぎない」に書いたとおりです。
配信前に「成果として数えるもの」を決めた
今回、配信の前に最も時間をかけたのがここでした。求人のLPには、応募の入口が3つあります。フォーム、LINE、電話。どれを成果として数えるかを決めないまま配信すると、Metaは何を増やせばいいのか分からない。こちらも、1週間後に「成果2件」と言われて、それが応募なのか問い合わせなのか判断できません。
| 入口 | Metaに送るイベント | 数えているもの |
|---|---|---|
| フォーム | CompleteRegistration と Lead | 応募フォームの送信 |
| LINE | Lead | 友だち追加 |
| 電話 | Contact(1人1回目は Lead も) | 電話ボタンのタップ |
フォームの送信は、ブラウザ(Metaピクセル)とサーバー(コンバージョンAPI)の両方から、同じイベントIDを付けて送っています。ブラウザ側は広告ブロッカーやアプリ内ブラウザで取りこぼすことがあるので、サーバーからも送る。同じIDを付けておけば、Meta側で1件にまとめてくれるので二重には数えられない。電話ボタンのタップを1人1回だけ Lead にしたのは、同じ人が3回押して成果3件、という数字を避けたかったからです。
どの入口で成果が出たかは、Metaの管理画面だけでは分かりにくい。今回はイベントの種類を分けて送っているので、フォームなのかLINEなのかを後から見分けられます。この準備がなかったら、次の章の数字は読めませんでした。
数える前に、決める。順番はこれで合っていたと思っています。
6日間で19,735円、LP到達496、成果は2件
19,735円。9月22日の出稿から27日の夕方までに使った広告費です。
| 日付 | 費用(円) | クリック | LP到達 | 成果 |
|---|---|---|---|---|
| 9/22(火) | 2,187 | 160 | 89 | 0 |
| 9/23(水) | 3,760 | 226 | 149 | 0 |
| 9/24(木) | 1,856 | 50 | 34 | 0 |
| 9/25(金) | 3,831 | 92 | 68 | 0 |
| 9/26(土) | 4,844 | 160 | 109 | 0 |
| 9/27(日・夕方まで) | 3,257 | 55 | 47 | 2 |
| 合計 | 19,735 | 743 | 496 | 2 |
表示回数は6日間で12,286回。LP到達は、広告をクリックしたあとLPが実際に読み込まれた回数です。クリックの743回のうち、LPが開くところまで行ったのは496回でした。
成果の2件は、どちらも27日に出ています。1件はフォームからの応募、もう1件はLINEの友だち追加。広告費を成果の数で割ると、1件あたり約9,900円です。
この単価はまだ当てにしないでください。2件しかないと、あと1件来るだけで単価は約6,600円に下がり、来なければ上がり続けます。5日間ゼロが続いて6日目に2件、という出方も、偶然の揺れの範囲です。
出稿した22日と23日は、ちょうどシルバーウィークの祝日でした。この2日はクリックが160回と226回あって、平日の24日と25日は50回と92回。祝日のほうがSNSを見る時間が長いのかと一瞬思いましたが、日によって使った費用も違うので、これだけで祝日が良いとは言えません。1週間分しかないデータで曜日の傾向を読むのは、まだ早い。
日予算3,300円なのに、4,844円使った日
26日の土曜日は、1日で4,844円使っています。設定した3,300円の約1.5倍。
これはMetaの仕様どおりです。Metaのヘルプセンターの「1日の予算について」では、成果が見込める日には1日の予算を最大75%上回って使うことがあり、そのぶん別の日を減らして、1週間では1日の予算の7倍を超えないように調整する、と説明されています。3,300円なら1日の上限は5,775円、1週間では23,100円。
実際の数字で確かめてみました。22日から26日までの5日間の合計は16,478円。3,300円×5日=16,500円とほぼ同じです。24日に1,856円しか使わなかった分を、26日に回した形でした。
広告5本の成績、クリック率の高い動画ほど応募がなかった
入れたのは静止画3本と動画2本。
| 広告 | 形式 | 打ち出したこと |
|---|---|---|
| A | 静止画 | 2t急募 |
| E | 静止画 | 働き方はあなた次第 |
| F | 静止画 | 休みも時間も自分で決める |
| G | 動画 | 車の周りを一周 |
| H | 動画 | 車庫から出発 |
6日間の成績はこう。
| 広告 | 費用(円) | クリック | LP到達 | 成果 |
|---|---|---|---|---|
| G(動画) | 10,098 | 446 | 292 | 0 |
| H(動画) | 6,894 | 238 | 160 | 1 |
| E(静止画) | 1,872 | 33 | 26 | 1 |
| A(静止画) | 731 | 24 | 17 | 0 |
| F(静止画) | 140 | 2 | 1 | 0 |
Gが費用の約51%を使っています。Metaは反応の良い広告に予算を寄せるので、5本入れても均等には配られない。Fには6日間で140円しか回っておらず、表示は94回。比べる材料にすらなっていない状態です。
気になっているのはGでした。
27日のクリック率を見ると、Gは13.0%、Hは4.7%、Eは3.3%。Gは3本の中でずば抜けてクリックされていて、LP到達も292回あります。なのに成果は0件。フォームの応募はHから、LINEの友だち追加はEから出ました。Eに至ってはLP到達が26回しかない。
Gがなぜ応募につながらないのか、理由はまだ分かりません。トラックの周りをぐるっと回る映像は、見ていて気持ちがいい。車が好きな人が眺めてクリックし、LPで条件を読まずに戻っている、という見方もできます。ただ、それを裏付けるデータはまだ手元にない。
もう1つ、成果が1件ずつしかない以上、「HとEが勝っている」とも言い切れません。Gにあと1件応募が来れば、印象はまるで変わります。
LP到達1回あたりの費用で見ると、Gは安い
広告費をLP到達の数で割ると、見え方が少し変わります。
| 広告 | LP到達1回の費用(円) | クリックのうちLP到達(%) |
|---|---|---|
| G(動画) | 35 | 65 |
| H(動画) | 43 | 67 |
| A(静止画) | 43 | 71 |
| E(静止画) | 72 | 79 |
LPに人を連れてくる力だけなら、Gが最も安い。1回35円です。Eは72円と約2倍かかっていますが、クリックした人のうちLPまで開いた割合は79%で、表の4本の中では最も高い。広告を見て「ちゃんと読もう」と思った人が多かったのかもしれません。
数字だけを並べると、Gは安く人を集めて、その人たちが応募しない。Eは高くつくけれど、来た人が動いた。どちらも1件か0件の話なので、これ以上の読みはまだできません。広告をLP到達の単価で評価していたら、迷わずGを残していたはずです。成果の数まで見ると、そう簡単には決められない。
LINEの友だち追加は気軽な入口、ただしスタンプで止まった
応募の前の不安を、一言で聞ける入口を作っておきました。LPにLINEを置き、「未経験でも大丈夫?」「何時から何時まで?」のような質問を送ると、自動で答えが返ってくる仕組みです。
フォームに名前と電話番号を書くのは、まだ決めていない人には重い。夜、仕事から帰って、布団の中でなんとなく求人を見ている人なら、なおさら。聞きたいことを聞いてから考えたい人のための入口、というつもりでした。
27日に、Eの広告から友だち追加が1件ありました。最初のメッセージはスタンプだけで、質問は来ていません。
入口としては使われた。友だち追加までは、フォームよりずっと気軽にしてもらえる。それは今回の1件で分かりました。一方で、追加した人が次に何を送ればいいのか迷うと、そこで止まる。スタンプへの返し方と、こちらから何を聞くかは、まだ決めていません。LPの中身、何をどの順番で載せたかについては、採用LPの作り方に打ち合わせの記録ごと書いています。
現時点で分かったことと、数日後に判断すること
6日間で言えることは多くありません。言えるのは次の3つだけ。
- 日予算3,300円なら、1日単位では2,000円を切る日も4,800円を超える日もあるが、5日で見ればほぼ予算どおりに収まる
- 5本入れたら、Metaはクリック率の高い動画Gに費用の半分以上を寄せた。そのGから、6日間では成果が出ていない
- 成果の入口を分けて数えておいたので、2件がフォームとLINEのどちらから来たかを後から見分けられた
次に決めるのは、Gの配分です。Gを止めるか、予算を減らしてHとEに寄せるか。あと数日、LP到達と成果の数がもう少したまってから判断します。Gに応募が1件も来ないまま、HとEから2件目、3件目が出るようなら、寄せる方向で動くつもりです。
LINEのほうは、スタンプだけで止まった人に何を返すかを決める。フォームから応募した方が面接まで進んだかどうかは、分かった時点でここに書き足します。
これからMeta広告で求人を始める方は、配信を始める前に次のことだけ決めておいてください。
- 何を成果として数えるか(フォーム、LINE、電話のどれを入れるか)
- 入口ごとに成果を分けて記録できるか
- 電話の数字が「タップ」なのか「通話」なのかを、会社側と共有したか
- 1日の予算は日によって上下すると、先に伝えてあるか
- 広告の良し悪しを、クリック率ではなくLPに来たあとまで見て決めるつもりでいるか
Metaだけで足りるかどうかを考えたいときは、今まさに仕事を探している人に届くGoogle広告で求人を出す方法も合わせて読んでみてください。
- Meta広告でドライバーを募集すると、最初の1週間でどれくらい応募が来ますか?
- 東京都西部の運送会社の例では、日予算3,300円で6日間配信し、使った広告費は19,735円、LP到達は496回、成果は2件(フォームの応募1件とLINEの友だち追加1件)でした。1件あたり約9,900円ですが、数が少ないので、この単価はまだ当てになりません。
- Meta広告の日予算を3,300円にしたのに、それ以上使われるのはなぜですか?
- Metaは成果が見込める日に、1日の予算の最大75%増し(1.75倍)まで使うことがあります。そのぶん別の日を減らし、1週間では1日の予算の7倍を超えないように調整します。実例でも1日4,844円使った日がありましたが、最初の5日間の合計は16,478円で、3,300円×5日の16,500円とほぼ同じでした。
- 求人のMeta広告では、何を成果として数えればいいですか?
- 配信を始める前に決めておきます。実例では、LPのフォーム送信、LINEの友だち追加、電話ボタンのタップの3つを成果として数えました。電話はボタンが押された回数で、実際に通話がつながったかは分かりません。応募と問い合わせを同じ数字で見ないよう、内訳を分けて記録しています。
- 求人のMeta広告は、クリック率が高い広告を残せばいいですか?
- クリック率だけでは決められません。実例では、クリック率が最も高かった動画広告が費用の半分以上を使い、LP到達も292回ありましたが、6日間で成果は0件でした。成果が出たのはクリック率が中くらいの動画と静止画です。LPに来たあとまで見て判断します。
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