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採用にLINEを使う|応募の入口をLINEにすると何が変わるか、フォーム・電話との違いと設定

あおい
採用にLINEを使う|応募の入口をLINEにすると何が変わるか、フォーム・電話との違いと設定

スタンプが1つ。

LINEの友だち追加から届いた最初のメッセージは、それだけでした。東京都西部の運送会社でドライバーを募集したとき、採用LPに置いたLINEの窓口から来た1件目です。

「求人にLINEを使うと応募が増えるって聞いたけど、本当?」「フォームと電話があるのに、LINEまで要る?」。採用担当の方や社長さんから、こう聞かれることが増えました。答えは、LINEで増えるのは応募ではなく、応募の手前で迷っている人との接点です。そこを分かったうえで置けば、フォームと電話では拾えなかった人に届く。分からないまま置くと、スタンプが1つ届いて、そこで止まります。

応募の入口をフォーム・電話・LINEの3つにした採用LPの実例から、入口ごとの向き不向き、友だち追加のあとに何を送るか、成果としてどう数えるか、広告にどう計測を送るかを順に書きます。

採用にLINEを使うと、応募の手前にいる人が来る

LINEの入口に来るのは、まだ応募を決めていない人です。

ドライバー募集のLPでは、スマホの画面の下に3つのボタンを並べました。「電話」「応募する」「LINE相談」。応募フォームのすぐ下にも、「LINEで気軽に相談」「友だち追加して質問する」と書いたボタンを置いています。

フォームに名前と電話番号を書くのは、決めた人の動きです。電話をかけるのは、もっと決めた人。LINEの友だち追加は、そのどちらでもない。名前を書かず、声も出さず、ボタン1つで会社とつながれる。夜に布団の中で求人を眺めていて、「未経験って本当に大丈夫なのかな」と思った人が、そのまま聞ける場所です。

Meta広告を出して最初の6日間で、成果として数えたものは2件でした。1件はフォームからの応募、もう1件がLINEの友だち追加です。そのLINEの1件が、冒頭のスタンプでした(経緯はMeta広告でトラックドライバーを募集した最初の1週間に書いています)。

友だち追加までは、フォームよりずっと気軽にしてもらえる。それはこの1件で分かりました。追加した人が次に何を送ればいいのか迷うと、そこで止まることも分かった。LINEを入口にするときに考えることは、ほとんどこの2つから出てきます。

フォーム・電話・LINE、応募の入口ごとの向き不向き

名前と電話番号を書くか、声を出して話すか、ボタンを1つ押すか。3つの入口は、来る人の気持ちの段階が違う。並べるとこうです。

入口来る人求職者の手間会社の手間
フォーム応募を決めた人名前と電話番号の入力届いたら折り返す
電話今すぐ話したい人発信して話すその場で出る
LINE聞いてから決めたい人友だち追加だけ質問に答え続ける
フォーム
来る人応募を決めた人
求職者の手間名前と電話番号の入力
会社の手間届いたら折り返す
電話今すぐ話したい人
求職者の手間発信して話す
会社の手間その場で出る
LINE
来る人聞いてから決めたい人
求職者の手間友だち追加だけ
会社の手間質問に答え続ける

フォームは、会社にとって最も扱いやすい入口です。名前も連絡先も、希望の職種もそろって届く。実例のLPでは、送信が終わるとその場で受付の表示に切り替え、会社から電話をかける流れにしました。

電話は、気持ちが固まっている人には最短です。そのかわり、会社が出られない時間にかかってくると、そこで終わる。実例のLPでは、電話番号の横に受付時間を書き、出られないときは折り返すと添えました。

LINEは、求職者の手間が最も少ない。会社の手間が最も多いのもLINE。質問は1回では終わらず、返事を書けばまた次の質問が来る。応募まで進むかどうかは、そのやり取り次第です。

LINEが向いている求人、向いていない求人

向いているのは、応募の前に聞きたいことが出やすい求人です。未経験から始められる仕事、働く時間を相談で決める仕事、資格の取得を会社が支援する仕事。ドライバー募集はまさにこれでした。実例のLINEでも、聞かれそうな質問には先に答えを用意しました。

向いていないのは、聞かれても会社が答えられない状態の求人です。質問に返す人がいない、返事が数日後になる。それなら最初からLINEを置かず、フォームと電話を整えたほうがいい。

求人を出しても応募が来ない原因では、応募の入口が重いことを5つ目の原因に挙げました。LINEは入口を軽くする手段の1つです。軽くした入口の先で誰も待っていなかったら、重い入口より印象が悪くなります。

友だち追加のあとに送る、最初のメッセージを決めておく

友だち追加した人に最初に届くのは、LINE公式アカウントの「あいさつメッセージ」です。友だち追加されたときに自動で送られるメッセージで、吹き出しは5つまで設定できます(LINEヤフーのマニュアル)。

実例で止まったのは、ここから先でした。

友だち追加してくれた人は、何かを聞くつもりで来ています。ところが、いざトーク画面を開くと何を書けばいいか分からない。会社に向かって文章を打つのは、思っているより気が重いものです。そこでスタンプを1つ送って様子を見る。その気持ちは分かります。

あいさつメッセージで決めておきたいのは、次の3つです。

  1. 誰が答えるのか(採用担当の名前や、社長が直接見ていること)
  2. いつ返事が来るのか(今日中、翌日の午前中など)
  3. 何を聞けばいいのか(よく聞かれる質問を、押すだけで送れる形で並べる)

3つ目が、スタンプで止まらないための仕掛けです。

自動応答は「完全一致」でしか動かない

実例のLINEでは、「未経験でも大丈夫?」「何時から何時まで?」のような質問を送ると、自動で答えが返るようにしました。

気をつけたいのは、LINE公式アカウントの応答メッセージの仕組みです。キーワード応答は、設定したキーワードと完全に一致するメッセージを受け取ったときにだけ送られます(応答メッセージのマニュアル)。「未経験ですが大丈夫ですか」と打たれたら、言い回しが少し違うだけで反応しない。

だから、質問は打ってもらうより押してもらう。トーク画面の下に固定で出る「リッチメニュー」には、押すと決まった文を送るテキストのアクションを割り当てられます(リッチメニューのマニュアル)。押せば完全一致の文が送られ、自動の答えが返る。ただしリッチメニューは、PC版のLINEには表示されません。求職者の多くはスマホで見ているので、困る場面は少ないはずです。

スタンプが届いたときの返し方も決めておきます。私なら、スタンプには会社から一言返して、よく聞かれる質問を2つ3つ並べる。こちらから話しかけないと、相手はそのまま閉じてしまうからです。

応募と質問は、LINEの中で混ぜない

LINEを置くと、LINEで応募を受けたくなります。経歴や希望の時間をトークで聞いて、そのまま面接の日程まで決める。できなくはない。

おすすめしないのは、応募の情報がトークの流れに埋もれるからです。誰が何時の勤務を希望していて、免許は何を持っていて、どこに住んでいるのか。フォームなら1件ずつそろって届く情報が、トークでは何日分ものやり取りに散らばります。担当者が2人いれば、どちらが返事をしたかも分からなくなる。

実例のLPでは、役割を分けました。

  • 応募はフォームと電話で受ける
  • LINEは質問の窓口にする。疑問が解けて応募したくなった人には、フォームの場所を案内する

最初に作ったときは、スマホの画面の下のボタンが、LINEがあると「応募する」と入れ替わる作りでした。広告を出す当日、2026年9月22日にこれを直し、「電話」「応募する」「LINE相談」の3つを常に並べる形にしています。LINEが応募ボタンの場所を取ると、応募を決めた人までLINEに流れてしまう。決めた人には最短の道を、迷っている人には聞ける場所を、両方見せておくためです。

LINEの友だち追加は、応募と別の数字で数える

「応募2件」。友だち追加を混ぜていたら、最初の6日間の報告はこうなっていました。

応募の数を報告するときに、LINEの友だち追加は混ぜない。これが先です。

実例では、広告の配信は3つの入口を合わせた数で学習させつつ、どの入口から来たかを後で見分けられるようにイベントを分けて送りました。

入口Metaに送るイベント数えているもの
フォームCompleteRegistration と Lead応募フォームの送信
LINELead友だち追加
電話Contact(1人1回目は Lead も)電話ボタンのタップ
フォーム
Metaに送るイベントCompleteRegistration と Lead
数えているもの応募フォームの送信
LINE
Metaに送るイベントLead
数えているもの友だち追加
電話Contact(1人1回目は Lead も)
数えているもの電話ボタンのタップ

Leadは3つの入口すべてで送り、広告はこのLeadが増えるように配信しています。CompleteRegistrationを送るのはフォームだけ。だからLeadとCompleteRegistrationの差を見れば、フォーム以外の入口から来た数が分かります。

最初の6日間の成果2件も、この分け方のおかげで「フォームの応募1件とLINEの友だち追加1件」と言えました。LINEの1件は、質問すら来ていません。

採用単価を計算するときも同じです。友だち追加は応募ではないので、採用までの数字に入れるのは、LINEから実際にフォームや電話へ進んだ人だけ。

LINEボタンのタップと、友だち追加は違う

もう1つ、混ざりやすい数字があります。LINEボタンが押された回数と、友だち追加の数です。

ボタンを押すとLINEアプリが開き、友だち追加の画面が出ます。そこで追加を押すかどうかは、LINEアプリの中の話です。押さずに閉じる人もいれば、すでに友だちになっている人もいる。

実例ではGoogleアナリティクスで「LINEボタンのタップ」を、広告には「友だち追加」を送っていて、2つは別の数字として見ています。タップを成果として広告に送ると、追加していない人まで成果になってしまうからです。

広告にLINEの友だち追加を送る仕組み

LPにMetaピクセルを入れていても、LINEの友だち追加は拾えません。

友だち追加が起きるのは、LPの上でなくLINEアプリの中です。LPからLINEアプリに切り替わった時点で、ブラウザに残っていた広告のクリックの情報もそこで途切れる。ピクセルから見えるのは、せいぜいボタンが押されたところまでです。

実例のLPでは、次の流れで友だち追加を広告に送りました。

  1. 広告から来た人のときだけ、LPのLINEボタンのリンク先を中継用のURLに書き換える。広告のクリックIDと、ブラウザに付いているMetaの識別子をここで預かる
  2. 中継URLから、LINEの友だち追加の画面へ送る
  3. 友だち追加されると、LINE公式アカウントから計測用のサーバーに通知(Webhook)が届く
  4. サーバーは、5分以内にあったクリックのうち最新のものと、この友だち追加を結びつける
  5. 結びついたら、サーバーからMetaのコンバージョンAPIでLeadを送る

コンバージョンAPIは、ブラウザを通さずにサーバーからMetaへ成果を送る仕組みです(詳しくはMetaのコンバージョン APIとは)。ブラウザの外で起きる友だち追加を送るには、これしか手がありません。

この仕組みには弱いところもあります。結びつけるのは「5分以内のクリック」なので、LINEを開いたまま10分迷ってから追加した人は、広告の成果になりません。同じ時間に2人がボタンを押せば、取り違える可能性もある。実際の追加より少なめに出る数字だと思って見ています。

計測は、実機で友だち追加して確かめる

広告を出す前の確認で、私は一度つまずきました。

計測用のサーバーに、友だち追加の通知を模したテストを直接送り、Metaまで届くことは確かめていました。ところが、LINE側の設定で通知(Webhook)の送り先が正しく入っていて、利用がオンになっているかは、そのテストでは分からない。LINEから本当に通知が届くかを見るには、広告と同じ経路でLPを開き、自分のスマホで友だち追加してみるしかありません。

計測が壊れていても、誰も教えてくれません。広告の管理画面には成果0件と出るだけで、それが本当に0件なのか、数え損ねているのかは画面からは分からない。配信を始めてから数日、成果が0件のまま続いたときに疑う材料を残すためにも、出す前に一度は自分で追加しておきます。

LINEで採用を続けるときに気をつけること

置いたあとに困るのは、ほとんど返事の話。

返す人と、返す時間を決める

LINE公式アカウントは、スマホのアプリでも管理画面でもトークに返事ができます。便利なぶん、誰が見ているのかが曖昧になりやすい。社長さんのスマホにだけ通知が来て、忙しい日はそのまま、ということが起きます。

決めておくのは2つです。返事をする人を1人にする。返事をする時間を決めて、あいさつメッセージにも書く。チャットで返せない時間は応答メッセージに任せる設定もできるので、夜や休みの日は「翌日の午前中にお返事します」と自動で返しておくと、待たせている間の不安が減ります。

料金は、個別のやり取りなら無料の範囲で収まる

LINE公式アカウントの料金は、2026年10月4日にLINEヤフーの料金プランのページで確認した内容でこうなっています。

プラン月額固定費無料メッセージ
コミュニケーション0円200通
ライト5,000円(税別)5,000通
スタンダード15,000円(税別)30,000通
コミュニケーション
月額固定費0円
無料メッセージ200通
ライト
月額固定費5,000円(税別)
無料メッセージ5,000通
スタンダード
月額固定費15,000円(税別)
無料メッセージ30,000通

通数に数えられるのは、友だちに一斉に送る「メッセージ配信」などです。あいさつメッセージ、応答メッセージ、チャットの送受信は数えられません。応募の手前の質問に1人ずつ答える使い方なら、無料のプランで足ります。

求人のお知らせを友だち全員に一斉に送り始めると、話が変わります。通数がかさむだけでなく、質問のつもりで追加した人には、求めていない宣伝に見える。ブロックされたら、その人とはそこで切れてしまいます。

求人の中身は、LPと同じことを書く

LINEで答える内容と、LPや求人票に書いてある内容が食い違わないようにします。トークで「残業はほとんどないです」と言いながら、LPの給与例には残業時間が載っている。こういうずれは、入社してから不信感になります。求人の表示で守る決まり(職業安定法の的確表示)は、求人広告の書き方にまとめています。

CONTACT

採用LPと応募の入口、一緒に整えませんか?

採用LPの制作から、フォーム・電話・LINEの入口の作り分け、Meta広告への計測の送り方、配信後の数字の確認まで一人で担当します。

ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。

採用にLINEを使う前に決めておくこと

アカウントを作るだけなら、すぐ終わる。時間がかかるのは、その周りを決めるほうです。

  • LINEを応募の窓口にするのか、質問の窓口にするのかを決めたか
  • 応募を決めた人のための入口(フォームか電話)が、LINEとは別にあるか
  • 友だち追加のあとのあいさつメッセージに、誰が・いつ返すかを書いたか
  • よく聞かれる質問を、押すだけで送れるボタンにしたか
  • スタンプだけ届いたときの返し方を決めたか
  • 友だち追加を、応募と別の数字で数える準備ができているか
  • 広告に友だち追加を送るなら、実機で追加して届くことを確かめたか

応募の入口をどう並べるかは、採用LP全体の作りと一緒に決まります。LPに何を載せるか、打ち合わせで何を聞いたかは採用LPの作り方に書きました。LINEはその最後の1つとして、迷っている人の受け皿に置く。応募の数を増やす道具だと思って置くと、スタンプ1つで止まった数字を見て、がっかりすることになります。

FAQ

採用の応募をLINEで受けると、フォームと何が違いますか?
LINEに来るのは、応募を決めた人より、聞きたいことがある人です。名前や電話番号を書かずに友だち追加だけで話しかけられるので、入口としては軽い。そのかわり、友だち追加は応募ではありません。応募はフォームか電話で受け、LINEは質問の窓口として分けておくと、数字も対応も混ざりません。
LINE公式アカウントは無料で採用に使えますか?
無料のコミュニケーションプランでは、メッセージ配信が月200通まで無料です(LINEヤフーの料金ページ、2026年10月4日に確認)。友だち追加時のあいさつメッセージ、応答メッセージ、チャットの送受信はこの通数に数えられません。応募者との個別のやり取りが中心なら、無料プランで始められます。
LINEの友だち追加を、求人広告の成果として数えられますか?
数えられますが、LPのMetaピクセルだけでは拾えません。友だち追加はLINEアプリの中で起きるからです。実例では、LPのLINEボタンを広告のクリック情報を引き継ぐ中継URLにし、LINEから届く友だち追加の通知を受けて、サーバーからコンバージョンAPIでLeadを送りました。応募フォームとは別のイベントも送り、後から入口を見分けられるようにしています。
LINEの自動応答は、質問の文章に反応して答えてくれますか?
LINE公式アカウントのキーワード応答は、設定したキーワードと完全に一致したメッセージにだけ反応します。「未経験でも大丈夫ですか」と自由に打たれると、言い回しが少し違うだけで反応しません。よく聞かれる質問は、リッチメニューなどのボタンにして、押すと決まった文が送られるようにしておくと確実です。

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