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広告のLPが遅いと広告費が上がる|品質スコアと表示速度を実測で直した記録

2026.09.23あおい
広告のLPが遅いと広告費が上がる|品質スコアと表示速度を実測で直した記録

「予算は余っているのに、表示回数が増えない」

自社のGoogle広告を見ていて、この状態が続いていました。入札を上げても表示は伸びない。調べていくと、原因は広告文でもキーワードでもなく、クリックした先のLPにありました。

スマホでメイン画像が出るまで12.6秒。

ここに書くのは、その数字を4秒台まで縮めるまでの記録です。使っているのは自社アカウントと自社LPの実測値だけで、一般論はほとんどありません。

表示が伸びない原因は、入札ではなく広告ランクだった

最初に見たのは、インプレッションシェアという数字です。出せるはずの検索のうち、実際に何%出せたかを表します。

自社のリスティング広告の広告グループは14.6%。残り85.4%は「広告ランク不足」で失っていて、予算不足による取りこぼしはゼロでした。お金の問題ではなく、広告の評価が足りずに競り負けています。

広告ランクは、入札額と品質スコアなどを掛け合わせて決まります。入札を上げても順位が動かないなら、疑うのは品質スコアのほう。

そこでキーワードごとの内訳を見ました。

品質スコアの内訳を見ると、犯人は1項目だけだった

品質スコアは3つの項目でできています。管理画面でキーワードの表に列を足すと、それぞれ平均より上か下かが出ます。

項目自社の状態
広告の関連性ほとんどのキーワードで平均より上
推定クリック率多くが平均より下
ランディングページの利便性全キーワードで平均より下
広告の関連性
自社の状態ほとんどのキーワードで平均より上
推定クリック率
自社の状態多くが平均より下
ランディングページの利便性
自社の状態全キーワードで平均より下

広告文とキーワードは噛み合っている。落ちていたのはLP側でした。品質スコアは10点満点で1〜7、多くが3前後。

Googleは、この「ランディングページの利便性」の評価に、ページの読み込み速度を含めると明記しています。広告文をいくら書き直しても、ここが平均より下のままだと広告ランクは戻りません。

計測したら、スマホで12.6秒かかっていた

広告の飛び先を、PageSpeed Insights(Googleの表示速度の計測ツール)で測りました。

指標修正前(スマホ)
パフォーマンス45〜54点
LCP(メイン画像が表示されるまで)12.6〜13.4秒
TBT(操作を受け付けず固まる時間)530〜930ミリ秒
Speed Index(表示の進み具合)7.3〜8.8秒
転送量の合計2,434KB
パフォーマンス
修正前(スマホ)45〜54点
LCP(メイン画像が表示されるまで)
修正前(スマホ)12.6〜13.4秒
TBT(操作を受け付けず固まる時間)
修正前(スマホ)530〜930ミリ秒
Speed Index(表示の進み具合)
修正前(スマホ)7.3〜8.8秒
転送量の合計
修正前(スマホ)2,434KB

LCPはGoogleが2.5秒以内を良好としている指標です。12.6秒は、その5倍。

広告からの訪問者は、1クリックごとにお金を払って連れてきた人です。その人が、最初の絵も見ずに戻っている。

何が遅くしていたのか

計測ツールの詳細を開くと、原因は1つではなく5つありました。

  1. 読み込み演出の下で、メイン画像を透明にしていた
  2. 描画を止めるCSSが2本で約49KB
  3. 画像が、表示サイズの3倍の大きさで置かれていた
  4. フォントが232KB
  5. 計測タグ(GA4・Google広告・Metaピクセル・Clarity)で837KB

犯人は1つめでした。

このLPには、墨が落ちて引いていく読み込み演出を入れています。その演出が終わってから、ファーストビューの絵を透明から表示する作りでした。画像自体は1秒ほどで読み終わっているのに、表示されるまでにさらに2.1秒待っている。

直した順番と、点数の動き方

直したのは2回に分けて。演出の動きと長さには手を付けていない。

1回目は、絵を透明にせず最初から描画するように変え、描画を止めていたCSSをHTMLに埋め込みました。

2回目で落としたのは、画像とフォントの重さ。ファーストビューの絵はスマホ用に600pxと900pxの縮小版を用意し、画面の幅と解像度に合わせてブラウザに選ばせる形にしました。実績として並べているスマホ画面の画像は、表示幅が最大178pxなのに520pxで置いていたので420pxに。読み込み演出の猫の画像は300pxから240pxにして、55KBが13KBになりました。フォントはWOFF2という軽い形式に変換して、232KBから105KBへ。

指標修正前1回目の後2回目の後
パフォーマンス45〜54点74点52〜73点
LCP12.6〜13.4秒5.7秒4.0〜4.8秒
転送量2,434KB2,443KB1,906KB
ユーザー補助93点100点100点
パフォーマンス
修正前45〜54点
1回目の後74点
2回目の後52〜73点
LCP
修正前12.6〜13.4秒
1回目の後5.7秒
2回目の後4.0〜4.8秒
転送量
修正前2,434KB
1回目の後2,443KB
2回目の後1,906KB
ユーザー補助
修正前93点
1回目の後100点
2回目の後100点

点数が52〜73と幅を持っているのは、PageSpeed Insightsが計測のたびに10〜20点ぶれるからです。1回の数字で良くなった悪くなったと判断すると、間違えます。見るなら、同じ日に何度か測った中央値か、LCPのような時間の指標です。

その意味で、はっきり良くなったのはLCPでした。13秒台から4秒台へ。

100点のLPは、何が違ったのか

100点。同じ時期に自分が作った別のLPの、スマホでの点数です。運送関係のクライアントの広告用LPで、比べてみると差は調整ではなく作りにありました。

項目100点のLP45点だったLP
作りAstro(ほぼ静的なHTML)Next.js(画面の部品をブラウザ側で動かす)
JavaScript0KB837KB
フォント445KB185KB
TBT0ミリ秒350ミリ秒
LCP1.4秒4.0秒
転送量582KB1,906KB
作りAstro(ほぼ静的なHTML)
45点だったLPNext.js(画面の部品をブラウザ側で動かす)
JavaScript
100点のLP0KB
45点だったLP837KB
フォント
100点のLP445KB
45点だったLP185KB
TBT
100点のLP0ミリ秒
45点だったLP350ミリ秒
LCP
100点のLP1.4秒
45点だったLP4.0秒
転送量
100点のLP582KB
45点だったLP1,906KB

フォントは100点のLPのほうが2倍以上重い。それでも点数は上でした。効いているのは画像でもフォントでもなく、JavaScriptの量。

もう1つ、計測タグの読み込み方も違いました。100点のLPは、GA4もGoogle広告もClarityも、ページを開いた瞬間には読み込みません。スクロールやタップなどの操作があるか、7秒経つまで待ちます。計測ツールは操作をしないので、測っている間はタグが1本も読み込まれない。

電話やLINEのクリックは、押した瞬間にタグを読み込んでから送るので、コンバージョンは記録されます。失うのは、何もせず離脱した人のページビューだけ。

演出を残したまま、どこまで上げられるか

「演出をやめれば速くなるのでは」と思うかもしれません。

やめれば多少は速くなる。ただ、12.6秒のうち演出が占めていたのは1秒ほど。残りは画像とJavaScriptで、演出を消しても2桁秒のままでした。

とはいえ、演出を残す限り超えられない壁もある。Speed Index(表示がどれだけ進んだかを見る指標)は、画面が覆われている間は進みません。うちのLPは6〜7秒で止まったまま。演出を入れている以上、ここは縮みません。

結局、決めるべきはこの順番です。

  • 演出は残していい。ただし絵を透明にして待たせない
  • JavaScriptの量を減らす。これが点数の上限を決める
  • 計測タグを最初の操作まで遅らせるかどうかは、失うデータと引き換えで判断する

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ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。

自分のLPを確かめる手順

10分で終わります。

  1. PageSpeed Insightsに広告の飛び先のURLを入れて、スマホで測る
  2. LCPが2.5秒を超えていないかを見る(点数より先にここを見る)
  3. 「最大コンテンツの描画の内訳」を開き、どこで時間を使っているかを確かめる。画像の読み込みが遅いのか、読み終わっているのに表示されていないのかで、直す場所が変わる
  4. Google広告の管理画面で、キーワードの表に「ランディングページの利便性」の列を足す
  5. 平均より下のキーワードが多いなら、広告文よりLPを先に直す

数字の意味が分からなくても、LCPと「平均より下」の2つだけ見れば、次に何をすべきかは決まります。

広告を出しているのにクリックが伸びない場合は、広告運用の失敗から学ぶ7つのミスもあわせて読んでみてください。LPを作ったあとの改善の進め方はLPは作ってからがスタートに、飛び先を2種類出して比べる方法はLPのA/Bテストのやり方に書いています。運用を外に任せている場合の費用の見方は広告運用代行の費用相場にまとめました。

よくある質問

Q. LPの表示速度は、Google広告の費用に影響しますか?
します。Googleは品質スコアの3項目のひとつに「ランディングページの利便性」を置いていて、表示速度はその評価に含まれます。品質スコアは広告ランクの計算に使われるため、ここが低いと同じ入札額でも広告が表示されにくくなり、クリック単価も上がります。
Q. 品質スコアのどこが悪いかは、どうやって確認しますか?
Google広告の管理画面でキーワードの表に「品質スコア」「広告の関連性」「推定クリック率」「ランディングページの利便性」の列を追加すると、キーワードごとに平均より上か下かが表示されます。自社の例では、広告の関連性は平均より上、LPの利便性は全キーワードで平均より下でした。
Q. PageSpeed Insightsのスコアは何点あればいいですか?
合格点という決まりはありません。判断に使うのは点数より、メイン画像が表示されるまでの時間(LCP)です。Googleは2.5秒以内を良好としています。自社のLPは修正前が12.6秒で、修正後に4秒台になりました。
Q. ローディング演出を入れると表示速度の評価は下がりますか?
作り方によります。演出が終わるまでメイン画像を透明にしていると、その間は「まだ表示されていない」と計測されるため、LCPが演出の長さのぶん遅くなります。画像を先に描画して演出をその上に重ねる作りに変えれば、見た目を変えずに計測上の待ち時間だけ消せます。

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