
この記事は、パーソナルジムの集客で、近くに住む人に見つけてもらうまでに何を整えるかを、調べる順に書いたものです。
私は2026年10月から、大阪の駅前にあるパーソナルジムで、検索とAI検索の対策を担当しています。最初の1か月で、地元の人が使いそうな検索語で実際の検索結果を調べ、Googleビジネスプロフィール(Googleマップに出るお店の情報)を点検し、公式サイトの題名やページを直して、予約につながる行動を数える計測を入れ直しました。順位がどう変わったかは、11月中旬に変更前と比べる予定で、まだ測っている途中です。ここでは、調べて分かったことと、直したことをそのまま書きます。
地元の人が「地域名 パーソナルジム」で見ている検索結果
調べたのは10月24日です。ジムのある地域から検索した状態にして、「地域名 パーソナルジム」に「ダイエット」「女性」「安い」などを足した8つの語をGoogleで検索しました。集客を担当する側が使う語(「パーソナル ジム 集客」は月170回、「ジム 集客」は月110回、「フィットネス 集客」は月40回。2026年11月6日にGoogleキーワードプランナーで取得)とは別に、お客さんの側が打つ語を見ています。
地図の枠は出たり出なかったりする
検索結果の上に地図と3件ほどのお店が並ぶ枠は、ダイエット・女性・安いを足した語では出ました。いちばんの本命の「地域名 パーソナルジム」では、出るときと出ないときがありました。
地図の枠が出る語では、地図の中で何番目かがそのまま来店の候補になります。出ない語では、ふつうの検索結果の順位で決まります。同じジムでも、語によって勝負する場所が変わるということです。
公式サイトより先にInstagramが出ていた
8つの語のどれでも、公式サイトは上位9件に入っていませんでした。代わりに、ジムのInstagramが4位と9位に出ていた語があります。Search Consoleで見ると、本命の語の公式サイトの平均順位は10月中旬で13位前後でした。2ページ目の上のほうにいて、1ページ目には届いていない状態です。
上位9件の中身は競合ジムの公式サイトと、複数のジムを並べたまとめ記事がおよそ半々でした。
まとめ記事に間違った情報が載っていた
まとめ記事を9本開いて、このジムの扱いを1本ずつ確かめました。3本にはそもそも載っていません。載っていた記事のうち2本は、このジムを女性専用・女性専門と書いていました。実際は男性も通えます。別の1本は、入会金の金額が公式サイトと違っていました。
まとめ記事は、検索した人が何軒かを比べるために開くページです。そこで間違った条件が書かれていると、比べる前に候補から外れます。男性は女性専用と読んで帰り、入会金を高く見た人は別のジムへ行きます。お店の側では気づきにくい取りこぼしです。外の記事や地図の情報がそろっていることの意味は、サイテーションとはで詳しく書きました。
Googleビジネスプロフィールで最初に見るところ
点検したのは10月18日で、オーナーからビジネスプロフィールの管理の権限をもらって、管理画面から確かめました。本命の語での地図の順位は5位でした。地図の枠に並ぶのはふつう3件なので、5位だと枠の中には出ず、「さらに表示」を押した人にしか見えません。
名前・住所・電話・営業時間・カテゴリー・写真といった基本の情報は、ほぼ全部入っていました。足りなかったのは次の4つです。
- 口コミが直近1年で4件しか増えていない
- 2025年8月の口コミ1件に返信していない
- 投稿はInstagramからの自動連携だけで、最後の投稿は8月
- 特別営業時間(祝日や年末年始の営業時間)が空
地図の順位を決める3つの要素
Googleはローカル検索の順位を決める要素として、関連性・距離・知名度の3つを挙げています(Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント)。関連性は検索語とプロフィールが合っている度合い、距離は検索した人からお店までの距離、知名度はお店がどれだけ広く知られているかです。
距離はお店の側では変えられません。関連性はカテゴリーや説明文で整えられますが、このジムはもう埋まっていました。残るのは知名度で、口コミの数と中身、外の記事での扱われ方がここに入ります。口コミが1年で4件という数字は、手を付ける場所がここだという目印でした。
口コミには全部返信する
同じヘルプには、クチコミに返信するとフィードバックを大事にしていると示せる、と書かれています。未返信だった1件には、オーナーの了承を取って10月18日に返信しました。
口コミを増やすときは、Googleのルールに気をつけます。Googleマップの投稿のポリシーでは、口コミの投稿と引き換えに割引や無料のサービスを渡すことを禁止しています。その場で書くよう強く求めることも禁止です(禁止または制限されているコンテンツ)。体験のあとに「よければGoogleで感想をください」と頼むのはかまいませんが、「書いてくれたら1回無料」は使えません。
投稿と特別営業時間
投稿がInstagramの自動連携だけだと、ジムのトレーニングの写真は並んでも、料金や体験の受け方は伝わりません。地図で見比べる人が知りたいのは、いくらで、何分で、手ぶらで行けるのかです。
特別営業時間について、Googleは祝日の営業時間は通常と同じでも設定しておくよう勧めています(特別営業時間を設定する方法)。設定しておくと、祝日に開いているかどうか迷った人が、電話をかけずに確かめられます。
もう1つ、ビジネスプロフィールに載せる公式サイトのURLに目印(URLの末尾に付ける識別用の文字)を付けました。こうすると、地図から公式サイトに来た人を、ふつうの検索から来た人と分けて数えられます。
パーソナルジムの公式サイトで直した4つ
どれもオーナーに確認を取ってから直しました。順に書きます。
トップページの題名を地域名から始める
トップページの題名(検索結果に青い字で出る部分)を、「地域名のパーソナルジム」で始まり、店名、駅からの近さ、初心者向けであることが続く形に変えました。10月20日のことです。検索した人が打った語と同じ言葉が頭にあると、自分が探していたお店だと一目で分かります。
オーナーからは、産後や更年期に悩む30〜50代の女性に力を入れたいと聞いていました。ただ、題名には女性向けの言葉を入れていません。トップページの本文に「女性」「産後」「更年期」の言葉が1つもなかったからです。題名だけに書いても、開いたページにその話がなければ、検索した人の期待とずれます。
女性向けのページを1枚つくる
そこで、女性向けのページを新しく作りました。産後に通った方と、50代で通った方の実例を載せ、女性向けの記事6本の最後からこのページへリンクしています。古い女性向けの記事でこのページと中身が重なるものは、新しいページへ転送しました。
狙うお客さんがはっきりしているなら、トップに全部を詰めるより、その人向けのページを1枚持つほうが話がぶれません。近い業種の整体院・接骨院の集客方法でも、入口ごとに見せる中身をそろえる話を書いています。
料金と体験の流れを「初めての方へ」の表にまとめる
体験の申し込みページの上に、初めての人向けの表を置きました。中身は料金、持ち物、子ども連れで来られるか、入会金、返金保証、営業時間、場所です。どれも既存のページに書いてあった事実だけで作り、新しい約束は足していません。後日、オーナーの回答をもとに、体験とカウンセリングの所要時間、持ち物が要らないこと、女性用の更衣室があること、当日入会しなくてよいことも足しました。
パーソナルジムの体験は、行けば入会を勧められるのではと身構える人が少なくありません。所要時間と当日入会しなくてよいことが先に分かれば、申し込む前の迷いが1つ減ります。
お客様の声のページには、お客様の変化の表と、ビフォーアフターの写真を足しました。写真は5名分です。顔を出したくない方の写真は首から下で切り、名前は出さずに年代と通った期間だけを書いています。
電話番号をタップで発信できるようにする
公式サイトの電話番号は、スマホでタップしても電話がかかりませんでした。ページに電話のリンクが1本もなく、さらにテーマ(WordPressのデザインの部品)の設定で、スマホが番号を自動でリンクにする働きも止められていたからです。
トップとアクセスのページにある電話番号を、タップで発信できるリンクにしました。同時に、タップされた回数をGA4で数えるようにしています。電話で予約したい人にとって、番号を覚えて打ち直す手間はそのまま離脱の理由になります。
検索から外れていたページを戻し、古い記事をまとめる
診断を受けたあとにオーナーが自分で直した中に、検索に出さない設定(noindex)にしたページがありました。そのうち体験の申し込みページは、10月19日にGoogleの検索結果から消えていました。体験の申し込み、ジムの指導方法、よくある質問、ブログの一覧の設定を外して、検索に戻しています。
ブログは中身の重なる古い記事を新しい記事へ転送(301リダイレクト)でまとめ、34本を30本にしました。本命の語でトップページと同じ検索に出ていた古い記事も、トップページへまとめています。
予約の数え方と、10月の3件
このジムには、公式サイト用と広告のLP(広告から来た人が最初に見るページ)用の2つのGA4がありました。どちらも、キーイベント(GA4で成果として数える行動)は購入だけです。パーソナルジムはサイト上で買い物をしないので、予約に近い行動はどちらでも成果になっていませんでした。
さらに、広告用のGTM(タグをまとめて管理する仕組み)が公式サイトにも入っていて、公式サイトのページの表示を広告用のGA4へ3重に送っていました。広告の運用はオーナーが自分でしていて、広告のLPはGoogle用とMeta用で別のページです。公式サイトの数字が広告側に混ざると、広告の成果がどれだけあったのかが読めなくなります。
3つの行動をキーイベントにする
公式サイト用のGA4は広告用の仕組みと混ざらない形で入れ直し、次の3つをキーイベントにしました。
- フォームの送信(submit_lead_form)
- LINEのボタンのタップ(line_click)
- 電話番号のタップ(tel_click)
設定の手順はGoogleのヘルプのイベントにキーイベントとしてマークを付けるにあります。広告側で同じように成果を数える設定は、Google広告のコンバージョン設定にまとめました。
10月に記録された3件
設定のあと、10月に公式サイトで記録されたキーイベントは3件でした。
電話のタップは新しく作った女性向けのページからでした。もう1件は、ChatGPTから来た1人がフォームを送り、そのあとLINEも押しています。キーイベントは3件でも、来た人は2人です。
公式サイトは10月20日以降、1日あたり十数回しか見られていません。この規模だと1件1件の動きが見えるので、どのページが働いているかは分かります。一方で、件数が少ないうちは、増えた減ったを月ごとに比べても判断できません。AI検索から来た人の数え方と、件数が少ないうちの見方は、AI検索対策は効果があるのかに書きました。
電話とフォームが実際にジムに届いたかは、オーナーに確かめてもらっています。GA4に残るのはタップと送信までなので、本当に予約になったかはお店の側の記録と照らし合わせます。
広告と、地図検索の有料ツールの使いどころ
このジムは、Google広告とMeta広告をオーナーが自分で運用しています。私が担当しているのは検索とAI検索なので、広告の数字はここには書きません。
広告の側で気をつけたいのは、公式サイトと広告のLPの計測を混ぜないことです。前の章のように、公式サイトのページの表示が広告用のGA4に流れ込んでいると、広告の成果が実際より多く見えたり、どちらの成果か分からなくなったりします。広告を始める前と、計測を足したときは、どのGA4にどの行動が送られているかを1回確かめておくと安心です。
地図検索の有料ツールで確かめたこと
地図の順位を測ったり、投稿を自動で出したりする有料のツールもあります。使うときに私が最初に見ているのは次の3つです。
- 順位を測る地点が、お店の近くになっているか(店から遠い地点で測る設定になっていることがあります)
- 登録されたお店の説明に、事実と違う言葉が入っていないか
- 投稿が別のSNSからの自動連携だけになっていないか
地図の順位は検索した人のいる場所で変わります。遠くの地点から測った順位は、近所の人が見ている順位とは別物です。ツールを使うなら、測る地点がお店の近くになっているか、登録された説明に間違いがないかを最初に見てください。
今日、自分のジムで確かめること
ここまでの点検はどれもお金をかけずに自分で始められます。
- スマホで「地域名 パーソナルジム」と検索して、地図の枠に出るか、何番目か
- 同じ語で公式サイトが何位にいるか、上にまとめ記事が何本あるか
- まとめ記事で、女性専用かどうか、入会金、料金が正しく書かれているか
- Googleビジネスプロフィールで、直近1年の口コミが何件増えたか、未返信が残っていないか
- 投稿に料金と体験の受け方が出ているか、特別営業時間が入っているか
- トップページの題名が地域名とパーソナルジムで始まっているか
- 料金・所要時間・持ち物・当日入会の有無が、体験のページで一目で分かるか
- スマホで電話番号をタップして、発信の画面になるか
- GA4のキーイベントに、電話・フォーム・LINEが入っているか
- 検索に出したいページに、検索に出さない設定が残っていないか
全部にチェックが付いてから、広告や有料のツールで人を呼ぶ量を増やしても遅くはありません。
Stellariumでは、パーソナルジムの検索結果と地図の調査、Googleビジネスプロフィールの点検、公式サイトの題名やページの手直し、GA4での予約の計測を担当しています。このジムでは、11月中旬に順位と予約の数を変更前と比べ、その結果を見て次に直すページを決める予定です。
- パーソナルジムの集客は、何から始めればいいですか?
- 近くの人が「地域名 パーソナルジム」で検索したときに出る、地図・検索結果・まとめ記事の3か所を自分で見ることから始めます。大阪の駅前のパーソナルジムで8つの語を調べたところ、公式サイトはどの語でも上位9件に入っておらず、上位は競合の公式サイトとまとめ記事が半々でした。どこで負けているかが分かってから、手を付ける場所を決めます。
- Googleビジネスプロフィールでは、どこを先に見ればいいですか?
- 口コミの増え方、未返信の口コミ、投稿の中身、特別営業時間の4つです。同じジムでは、基本の情報はほぼ埋まっていた一方で、口コミは直近1年で4件しか増えておらず、未返信が1件、投稿はInstagramからの自動連携だけ、特別営業時間は空でした。
- パーソナルジムのホームページで、まず直すところはどこですか?
- トップページの題名、狙うお客さん向けのページ、料金と体験の流れをまとめた表、電話番号をタップで発信できるかの4つです。同じジムでは電話番号がタップできない設定になっていたので、タップで発信できるリンクにし、タップの回数も数えるようにしました。
- 集客の効果は、どうやって確かめればいいですか?
- 電話のタップ、フォームの送信、LINEのタップをGA4のキーイベントにして、どこから来た人が予約の行動をしたかを数えます。同じジムでは設定前はどちらのGA4も購入しか数えておらず、設定後の10月は3件のキーイベントが記録されました。順位と予約の変化は、11月中旬に変更前と比べる予定です。
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