Stellarium

llms.txtとは|Googleは「不要」と明言。それでも置くかの決め方と書き方を、自社の失敗から

あおい
llms.txtとは|Googleは「不要」と明言。それでも置くかの決め方と書き方を、自社の失敗から

「AI検索の対策を調べたら、llms.txtを置けと書いてあった。うちも置いたほうがいいの?」

LLMOやAIO対策の記事を読み比べていると、だいたい一度はこのファイルの名前に行き当たります。置くべきという記事もあれば、意味がないという記事もある。どちらを信じればいいのか、迷いますよね。

ここでは提案元の仕様とGoogleの公式の説明を並べて、置くかどうかを自分で決めるための材料をそろえました。私の会社(Stellarium)のサイトでは、1年前からllms.txtを置いています。その中身が1年近く古いまま残っていた失敗と、別のお客さんのサイトで自動生成に切り替えたやり方も載せました。公式の説明は、どれも2026年10月7日に確認した内容。

llms.txtとは、AIにサイトの案内を渡すためのテキストファイル

置き場所はサイトの一番上の階層で、名前は /llms.txt。中身はただのテキストで、サイトの名前と短い説明、主なページへのリンクを書きます。

ちなみに名前の「llms」は、ChatGPTのようなAIの中身である大規模言語モデル(LLM)の複数形。読み手を人ではなくAIに決めたファイル、というくらいの意味でつけられた名前です。

提案したのは、AIの研究者のJeremy Howard氏。2024年9月3日に公開され、その後も手直しが続いています。提案のページには、目的がこう書かれています。

A proposal to standardise on using an /llms.txt file to provide information to help agents use a website.

(サイトを使うAIを助けるために、/llms.txt というファイルで情報を渡すやり方を標準にしようという提案)

出典は llmstxt.org

なぜこんなファイルが要るのか。提案のページの説明を短くすると、理由は2つです。

ウェブのページは人が見るために作られていて、メニューや広告、プログラムに包まれている。そこから本文だけをきれいに取り出すのは難しい。もう1つは、AIが一度に読める文章の量には限りがあり、サイト全体はとても入りきらないこと。だから「このサイトはこういうところで、大事なページはここ」という案内を、AIが読みやすい形で先に渡しておこう、という考え方です。

提案のページによれば、llms.txtが想定しているのは主にAIの学習用より、AIが質問に答えるその場で読む使い方。実際にもそう使われている、と書かれていました。

robots.txtやサイトマップとの違い

サイトの一番上に置くファイルには、似た名前のものがいくつかあります。役割はそれぞれ違います。

ファイル何を伝えるかGoogleが使うか
robots.txtどのページを読みに来ていいか使う
sitemap.xmlサイトにあるページの一覧と更新日使う
llms.txtサイトの概要と大事なページの案内使わない(無視すると明言)
robots.txt
何を伝えるかどのページを読みに来ていいか
Googleが使うか使う
sitemap.xml
何を伝えるかサイトにあるページの一覧と更新日
Googleが使うか使う
llms.txt
何を伝えるかサイトの概要と大事なページの案内
Googleが使うか使わない(無視すると明言)

robots.txtは入っていいかどうかの許可、サイトマップはページの一覧。llms.txtは、そのどちらとも違って「紹介文」に近いものです。読みに来るかどうかを決める力はありません。

Googleは「llms.txtは要らない、無視する」と書いている

ここが一番大事なところ。

Googleの検索セントラルには、生成AIの機能(AIによる概要やAIモード)に向けたサイトの作り方のガイドがあります。2026年7月10日に更新されたこのページに、llms.txtの扱いがはっきり書いてある。

You don't need to create new machine readable files, AI text files, markup, or Markdown to appear in Google Search

(Google検索に出るために、機械向けの新しいファイル、AI向けのテキストファイル、マークアップ、Markdownを作る必要はありません)

It's completely fine if you decide to create and maintain LLMS.txt files (or other similar files) for other services. Doing so will neither harm nor help your site's visibility or rankings in Google Search, as Google Search ignores them.

(ほかのサービスのためにLLMS.txt(や似たファイル)を作って管理するのは、まったく問題ありません。Google検索はそれらを無視するので、検索での見え方や順位に、良い影響も悪い影響もありません)

出典は Optimizing your website for generative AI features on Google Search(Google 検索セントラル)

同じページには、AIのために文章を細かく切り分ける必要はないこと、生成AIの検索のためだけに特別な書き方をする必要はないこと、AIの機能のために特別な構造化データも要らないことも書かれています。

Googleの検索とAIによる概要に限って言えば、llms.txtは置いても置かなくても何も変わらない、ということです。

「置くと順位が上がる」「AIによる概要に出やすくなる」と書いている記事があれば、少なくともGoogleについては公式の説明と食い違っている。

置いたせいで順位が下がる心配もありません。Googleはこのファイルを読まずに通り過ぎるだけ。

それでも置くサイトがある理由

では、Google以外のAIはどうか。ここは、はっきりした答えが出ていない。

提案のページには、何千ものサイトがllms.txtを公開していること、文書サイトの作成サービスの中には自動で作るものがあることが書かれています。OpenAI、Anthropic、Googleの生成AIは、それぞれ開発者向けの説明書のサイトにllms.txtを置いています。

ここで混ぜてはいけない話が1つ。AIの会社が自分の説明書にllms.txtを置いていることと、そのAIがよそのサイトのllms.txtを読んで答えに使っていることは、別の話です。前者は事実として確かめられる。後者について各社がはっきり書いた説明は、私が確かめた範囲では見つけられませんでした。

もう1つ、Chromeの開発者向けの点検ツール(Lighthouse)には、llms.txtを確かめる項目があります。Chromeの説明ページによると、見ているのはファイルを取りに行ったときにサーバーのエラーが出ないかだけ。ファイルがなければ「該当なし」になり、点数にも影響しません(Lighthouseの説明ページ)。

今わかっている材料を表にすると、こうなります。

材料中身
仕様の状態2024年に出た提案。決まった標準ではない
Google検索無視する。良くも悪くもならないと明言
ほかのAI読んで答えに使うと各社が明言した説明は見当たらない
置く手間テキストファイル1つ。自動で作れればほぼゼロ
害Googleについては「ない」と明言。古い情報を載せたときの害は自分で負う
仕様の状態
中身2024年に出た提案。決まった標準ではない
Google検索
中身無視する。良くも悪くもならないと明言
ほかのAI
中身読んで答えに使うと各社が明言した説明は見当たらない
置く手間
中身テキストファイル1つ。自動で作れればほぼゼロ
害
中身Googleについては「ない」と明言。古い情報を載せたときの害は自分で負う

効くとも効かないとも、今は言い切れない。これが正直なところです。

置くかどうかを決める材料

だから私は「効くかどうか」で決めるのをやめました。見るのは別の点。決め手は、中身を正しく保ち続けられるかどうか、の一点。

置いて損が少ないのは、次のようなサイトです。

  • ページの内容から自動でllms.txtを作れる(作り直しの手間がかからない)
  • ソフトやサービスの使い方を説明するページが多く、AIに読ませる場面がはっきりしている
  • 社名がほかの会社や製品と取り違えられやすく、正しい情報を1か所にまとめておきたい
  • インデックスやクローラーの設定など、先にやるべきことはもう終わっている

逆に、後回しでいいのはこんなサイトです。

  • 大事なページがまだGoogleにインデックスされていない
  • 手で書くしかなく、サービスや料金が変わっても直す人がいない
  • llms.txtに書きたい情報(料金や対応地域)が、そもそもページに書かれていない

迷ったら、最後の項目を見てください。llms.txtにしか書いていない情報は、AIにとってもGoogleにとっても、裏の取れない話になります。

【実例】自社のllms.txtは、1年近く古い説明のままだった

偉そうに書きましたが、私はこれで失敗しました。恥ずかしい話です。

自社のサイトにllms.txtを置いたのは2025年10月3日。AI向けの対策をまとめて入れた日で、ai.txtという似たファイルと、ページの頭にllms.txtの場所を知らせるタグも一緒に足しました。社内のメモには「llms.txtは月1回見直す」と書いてあります。

その最初の行に書いた説明は「React・Next.js専門のフリーランスWeb制作・開発サービス」。

ところが、その後の1年で仕事の中身は変わっていきました。広告運用、LP制作、Shopifyの構築、計測の設定。今の仕事の大半はこちらです。それでもllms.txtの説明は、開発の会社のまま。直したのは2026年9月18日。置いてから1年近くたっていて、月1回のつもりが、実際に開いたのはそれが初めてだったんです。

直したきっかけは、AIに自社のことを聞いてみたこと。その測り方はLLMOとは|AIに自社が引用されるか20問で実測に書いています。サイトの説明、構造化データ、llms.txt、ai.txtで、会社の一言の説明がばらばらだったので、全部を「小さな会社と個人事業主の集客を、LP制作・広告運用・Shopify構築・計測まで一人で担当する」にそろえました。

失敗はもう1つ。

10月3日には、llms.txtに載せていたGitHubのリンクを消しました。Stellariumという名前には、同名のプラネタリウムソフトがある。載せていたGitHubのアドレスは、私のものでなく、そのソフトのものだったんです。AIに会社の案内として渡すファイルに、別の製品のリンクを入れていたわけです。社名がAIの答えの中でそのソフトと取り違えられていたこともあり、正直、冷や汗が出ました。

そして、この記事を書くために今日あらためて読み返したら、まだ古いところが残っていた。「最新記事」として並べている3本は2025年3月の記事で、そのうち2本はもう別のページへ転送しています。ブログのカテゴリーの説明にも、9月に廃止した分類の名前が残ったまま。

手で書いたファイルは、こうやって誰にも気づかれずに古くなります。そこでこの記事を書いた10月7日に、自社のllms.txtも手で書くのをやめ、記事とカテゴリーと制作実績のデータから自動で作る形に切り替えました。やり方は少し先の章で。

llms.txtで怖いのは、置かないことより、古い情報を置き続けることだと、自分のファイルを見て思いました。

llms.txtの書き方

書き方は簡単です。提案のページの決まりは次のとおり。

  1. 一番上にサイト名の見出し(# を1つ)。必須なのはこれだけ
  2. その下に、サイトを1〜3文で説明する引用(行の頭に >)
  3. 必要なら、ふつうの文章で補足
  4. ## の見出しで区切って、ページへのリンクの一覧を並べる
  5. 読まなくてもいい補足のページは「Optional」という見出しにまとめる

リンクの一覧は、行の頭に - を置き、ページ名とURLのリンク、そのあとに一言の説明を続ける形。

小さな会社なら、たとえばこんな形になります。社名やURLは書き方の例として入れたもので、実在の会社ではありません。

# 〇〇工務店

> 〇〇市で、キッチン・浴室などの水回りのリフォームと外壁塗装を行う工務店です。見積もりは訪問して無料で行います。

- 所在地: 〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3
- 対応地域: 〇〇市とその周辺の5市町

## サービス

- [水回りのリフォーム](https://example.com/mizumawari/): キッチン・浴室・トイレの料金の目安と工事の流れ
- [外壁塗装](https://example.com/gaiheki/): 塗料ごとの料金、工期、保証
- [施工事例](https://example.com/works/): 工事前と工事後の写真と費用

## 会社と問い合わせ

- [会社概要](https://example.com/company/): 代表者、許可番号、所在地
- [お問い合わせ](https://example.com/contact/): 電話・フォーム・LINEの受付時間

## Optional

- [スタッフブログ](https://example.com/blog/): 現場の様子

自社のllms.txtは、自動で作る形に切り替えたあと、冒頭がこうなりました。

# Stellarium(ステラリウム)

> 小さな会社と個人事業主の集客を、LP制作・広告運用(Google・Meta・TikTok)・Shopify構築・SEOとAI検索対策・計測まで一人で担当するフリーランスのWeb制作者。運営者は潮田 あおい。

## サービス

- [広告運用(Google・Meta・TikTok)](https://www.stellarium.jp/services/ads): 配信設計・広告文・クリエイティブ・LPの改善・計測まで同じ人が担当

その下に「制作実績」「ブログのカテゴリー」「最近の記事」「Optional」の見出しが続く。前のファイルは、項目を太字で並べたり、よくある質問を入れたりしていて、提案の形から外れていました。最初に置いたとき、仕様をよく読まずに「AI向けの会社案内」として書いてしまったのが原因でした。

書かないほうがいいこと

  • ページに書いていないこと(llms.txtだけにある料金や実績)
  • 検索に出していないページ、準備中のページ
  • AI向けのキーワードの詰め込み
  • 自分のものではないリンク(私がやった失敗です)

書く内容は、ページにすでに書いてある事実の「目次」にとどめる。これだけ守れば、困ることはまずありません。

手で書かず、ページと同じデータから自動で作る

自社の失敗を踏まえて、10月4日に作った地域の不用品回収業者のサイトでは、最初からllms.txtを手で書かない形にしました。

そのサイトは、サイトマップとllms.txtを、ページを作るのと同じデータから組み立てています。会社の所在地や資格はサイトの設定ファイルから、コラム記事の一覧は記事そのもののタイトルと説明文から。記事を1本足せば、次にサイトを公開し直したときに、llms.txtにも自動で1行増える仕組みです。

もう1つ気をつけたのが、検索に出していないページの扱いです。そのサイトのコラムは、記事がそろうまで検索に出さない設定。llms.txtも同じ設定を見て、検索に出していないあいだはコラムの一覧を載せないようにしています。ページでは隠しているのに、AI向けの案内には載っている、というちぐはぐを防ぐためです。

このサイトも10月7日に同じ形にしました。Next.jsで /llms.txt を返すページを1つ作り、ブログ記事の一覧・カテゴリー・制作実績のデータから毎回組み立てています。記事を公開すれば、「最近の記事」も自動で入れ替わる。

作り方はサイトによって違う。

サイトの仕組み作り方
Next.js・Astroなどllms.txtを返すページを1つ作り、記事の一覧から組み立てる
WordPressSEO系のプラグインに作る機能があるものもある。入れたら出てきた中身を一度読む
ノーコードのサービス自動では作れないことが多い。手で書くなら短くとどめる
Next.js・Astroなど
作り方llms.txtを返すページを1つ作り、記事の一覧から組み立てる
WordPress
作り方SEO系のプラグインに作る機能があるものもある。入れたら出てきた中身を一度読む
ノーコードのサービス
作り方自動では作れないことが多い。手で書くなら短くとどめる

どの方法でも、できあがったファイルは一度ブラウザで /llms.txt を開いて、自分の目で読んでください。自動で作ったものでも、変な説明やリンクが紛れ込むことはあります。

llms.txtより先にやること

順番が逆なんです。置くかどうかまだ迷っているなら、先にこちらを確かめてください。どれもGoogleやAIの検索に、公式の説明の上で関係があるものです。

  • 大事なページが、Search ConsoleでGoogleにインデックスされているか
  • robots.txtで、AIの検索用のクローラー(ページを読みに来るプログラム)を止めていないか
  • サイトマップを用意して、Search ConsoleとBing Webmaster Toolsに送っているか
  • 料金、対応地域、会社の情報を、ページの文章として書いているか
  • 構造化データの会社名や説明が、ページの表示と同じになっているか

GoogleのAIによる概要とChatGPTの検索に出るための条件はAIO対策とはに、サイトマップの作り方はXMLサイトマップの作り方にまとめています。

AI検索のためだけにやることは、実はそれほど多くありません。依頼するといくらかかるのか、何を頼めばいいのかはLLMO・GEO対策の費用と依頼先を見てください。

置くか決めるための3つの質問

最後に、判断を3つの質問にしておく。

  1. 大事なページはGoogleにインデックスされているか。まだなら、llms.txtは後回し
  2. llms.txtをページの内容から自動で作れるか。作れるなら、置いて損はない
  3. 手で書く場合、内容が変わったときに直す人と時期を決められるか。決められないなら置かない

Googleのためだけなら、どの答えでも置く必要はありません。置くのは、ほかのAIに読まれる可能性に、手間の少ない形で備えるとき。

私の会社では、自社のサイトでllms.txtやクローラーの設定、構造化データの会社情報をそろえ、AIに自社の名前が出るかを20問の質問で測っています。お客さんの地域の業者のサイトには、サイトマップとllms.txtをページと同じデータから作る仕組みを入れた。

インデックスの状態の確認から、llms.txtを含むAI検索向けの設定、引用されているかの計測まで、まとめてお手伝いできます。

CONTACT

AI検索への対応を相談する

インデックスやクローラーの設定、会社情報のそろえ方、llms.txtを置くかどうかの判断まで、サイトを見て一緒に決めます。

ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。

FAQ

llms.txtとは何ですか?
AIにサイトの概要と主なページの場所を伝えるために、サイトの一番上の階層(/llms.txt)に置くテキストファイルです。2024年9月に提案された仕様で、Markdownという書き方で、サイト名、短い説明、主なページへのリンクを並べます。必須なのはサイト名の見出しだけです。
llms.txtを置くとGoogleの検索順位やAIによる概要に影響しますか?
Googleの検索セントラルのガイドでは、Google検索はllms.txtを無視するので、検索での見え方や順位に良い影響も悪い影響もないと説明されています。ほかのサービスのために作って管理するのは問題ないとも書かれています。
llms.txtは置いたほうがいいですか?
Googleのためなら不要です。置くかどうかは、サイトの中身をきちんと保ち続けられるかで決めます。ページの内容から自動で作れるなら、置く手間も害もほとんどありません。手で書いて更新できないなら、古い情報をAIに渡すことになるので、置かないか、短くとどめるほうが安全です。
llms.txtには何を書けばいいですか?
サイト名の見出し、1〜3文の要約、主なページへのリンクと一言の説明を書きます。会社名、所在地、サービス、料金ページ、事例、問い合わせ先など、ページにすでに書いてある事実だけを載せます。ページに書いていないことや、検索に出していないページは載せません。

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