
2026年9月19日、自分のサイトがAIにどう扱われているのかを20問で測りました。
結果はこうです。
| 質問の種類 | 問数 | 自社名が出た |
|---|---|---|
| 指名系(誰に頼めばいい?) | 7 | 0 |
| 情報系(やり方を教えて) | 7 | 0 |
| 事例系(実例が知りたい) | 2 | 0 |
| 名前系(この会社は何者?) | 4 | 3 |
指名系がゼロ。仕事の相談につながるのはここなので、正直まったく足りていません。
ただ、ゼロだったこと自体より、AIがどう調べて誰を引用したかのほうが情報量がありました。社名が別のソフトと取り違えられてもいた。サイトマップにも穴があった。測ってみて初めて見えたものを、順に書きます。
LLMOとGEO、呼び名が違うだけ
LLMOは Large Language Model Optimization、GEOは Generative Engine Optimization の略。どちらも「生成AIの回答に自社が出てくるようにする」取り組みを指していて、中身はほぼ同じです。AIOと呼ぶ人もいます。
日本での月間検索数は、LLMOが12,100、LLMO対策が2,900、GEO対策が1,600、AI検索対策が590でした(Googleキーワードプランナー、2026年9月28日に取得)。言葉としてはLLMOが定着しつつあります。
呼び方の議論に時間を使う意味はない。やることは同じなので、以下ではLLMOで統一します。
指名系で、AIは質問を検索語に言い換えてから答えていた
記録の「AIが打った検索語」の列を見て、手が止まりました。
指名系の7問は、お客さんが実際にAIへ打ちそうな聞き方にしています。「Shopifyのサイト制作を個人でやってくれる人を探しています。おすすめは?」「小さな会社のGoogle広告を月10万円くらいから運用代行してくれるところは?」といった質問です。
AIはこれをそのまま考えて答えてはいませんでした。「Shopify サイト制作 個人 おすすめ」「Google広告 運用代行 月10万円 小規模」のような検索語に言い換えて、Googleで調べてから答えている。7問とも、1問あたり3〜9個の検索語が残っていました。
引用元のドメインを1問ずつ見ると、2種類が混ざっていました。
- 回答で名前を挙げられた会社やサービス自身のサイト
- 名前の挙がっていない会社やメディアのページ(比較サイト、マッチングサービス、まとめ記事など)
7問とも、この両方が入っていた。Shopify制作を個人に頼みたいという質問では、クラウドソーシングのココナラ、クラウドワークス、ランサーズの3つが最初に挙がり、3つとも自社のサイトが引用元に入っていました。
うちの場合、前者から欠けていました。Shopifyのサービスページには他のサービスからの移行も受けると書いていたのに、測った時点では /services/ads や整体茶の事例ページがまだGoogleに見つかってすらいなかった。サイトマップに固定ページが9件しか入っていなかったのが原因で、9月22日に直しています。
指名系を取りに行くなら、記事を1本増やすより先に、サービスページが検索の索引に入っているかを確かめる。そのうえで第三者のページに載る。これが実測から出た順番です。
情報系は、AIが検索すらしていなかった
こちらは逆でした。
「求人広告を出しても応募が来ない原因は?」「Shopifyのメルマガ設定のやり方を教えて」といった、ノウハウを聞く7問です。自社名が出なかったのはもちろん、7問中5問はAIが検索語を1つも打っておらず、引用元も空欄でした。
つまりAIは、どのサイトも参照せずに手持ちの知識だけで答えている。
競合に負けたわけではありません。誰も引用されていない場所です。
検索して引用が付いたのは、前任の代理店からGoogle広告を引き継ぐときの確認事項と、自治体のSNS運用の2問。後者では京都市と千葉県御宿町のページが引かれていました。自治体のSNSについては地方・自治体のSNS運用でも書いています。
どういう質問ならAIが検索するのか。20問1回分では、そこまでは言い切れません。月1回の計測を重ねて、検索した質問としなかった質問の違いを見ていくつもりです。
社名が、同名のプラネタリウムソフトと取り違えられていた
笑えない発見がひとつ。
名前系の4問のうち、「Stellarium(ステラリウム)というWeb制作者について教えて」への回答は、うちの話ではありませんでした。オープンソースのプラネタリウムソフト、Stellarium(stellarium.org)の説明です。「ウェブ制作者ではなく、主に無料のオープンソースプラネタリウムソフトウェアです」と言い切られ、Wikipediaと本家サイトが引用元に並んでいました。
社名がかぶっていた。しかも相手はWikipediaに項目があり、世界中で使われているソフトです。正面から勝てる相手ではありません。
残りの3問はこうでした。
- 「stellarium.jp は何をしている会社ですか?」には、うちの説明が返り、stellarium.jp が引用元に入った。ただし引用元にWikipediaも混ざっていた
- 「Web制作者の『あおい(Stellarium)』は何が得意ですか?」には、正しく答えが返り、stellarium.jp が引用された
- 「Stellarium(stellarium.jp)と他のShopify制作者の違いは?」には、正しく答えが返り、他社のドメインと並んで引用された
「Stellarium」単体では負ける。ドメインか人名を添えれば出る。
対処は構造化データの修正。Organizationの disambiguatingDescription という項目に「同名のオープンソースのプラネタリウムソフト Stellarium(stellarium.org)とは無関係の別事業者」と書き、alternateName にカタカナ表記と「Stellarium あおい」を足しています。構造化データの書き方は構造化データがSEOに与える影響にまとめました。
効果が出たかどうかは、次に測るときに分かる。
記事を書く前に、robotsとサイトマップを見たほうがいい
順番を間違えていました。
LLMOというと記事の書き方の話になりがちですが、測ってみて先に直すべきだったのは技術側でした。
うちは2つドメインを持っています。本体(www.stellarium.jp)と、広告用のLPサイト(ads.stellarium.jp)。後者を調べたら、sitemap.xml も robots.txt も両方とも404でした。サイトを作った2026年2月から、約7か月そのままです。
存在しないものは送れない。
その場で両方を作成。サイトマップには公開している7ページだけを入れ、検索に出さない設定のページは外しています。本体のrobots.txtは、すべてのクローラーを許可する1行を先頭に置いていたので、AIのクローラーを止めてはいませんでした。ただ名前を挙げて書いていたのは学習用が中心だったため、9月18日に検索用も明記しています。
| クローラー | 公式の説明にある用途 |
|---|---|
| GPTBot | OpenAIの生成AIモデルの学習 |
| OAI-SearchBot | ChatGPTの検索機能でサイトを表示する |
| ClaudeBot | Anthropicのモデルの学習 |
| Claude-SearchBot | Claudeの検索結果の質を上げるための巡回 |
| PerplexityBot | Perplexityの検索結果への掲載(学習には使わない) |
| Google-Extended | Geminiの学習と、Geminiアプリなどのグラウンディング |
| Applebot-Extended | Appleの生成AIの基盤モデルの学習 |
出典は各社の公式ページです(OpenAI、Anthropic、Perplexity、Google、Apple)。
間違えやすいのが、学習用と検索用が別物だということ。OpenAIの説明では、GPTBotとOAI-SearchBotの設定はそれぞれ独立しています。GPTBotを許可していても、OAI-SearchBotを止めていればChatGPTの検索には出ません。逆に「学習には使わせたくないが検索には出たい」という設定も、2つを分けて書けばできます。
Google-Extendedを止めても、Google検索の順位や表示には影響しない。Googleのページにそう書かれています。
ChatGPTやCopilotに出たいなら、Bingにも登録する
Googleだけ見ていると、ここが抜けます。
OpenAIのヘルプには、ChatGPTで検索するとき、個人と結びつかない形で検索語をBingに渡して結果を得ることがある、と書かれています(ChatGPTの検索についてのヘルプ)。CopilotはMicrosoftの製品で、Bingの検索結果を使います。Bingに載っていないページは、どちらでも候補に入りにくい。
Bing Webmaster Tools には、Google Search Consoleからサイトを取り込む機能があります。取り込んだサイトは所有権の確認が自動で済むので、DNSもmetaタグも触らずに終わりました。
登録したら、サイトマップを送信します。そのうえでIndexNowを設定すると、記事を公開したその日にBingへ通知できる。自分で決めた鍵の文字列をファイルにしてドメインに置き、更新したURLを送る仕組みです。うちは記事公開のたびにスクリプトを1本叩く運用にしました。
GA4で2026年6月21日から9月18日までの90日間を見ると、参照元別のセッションは bing が73、chatgpt.com が30、copilot.com が12、claude.ai と perplexity.ai が2ずつ、gemini.google.com が1でした。数としては多くありませんが、ゼロではない。
しかも chatgpt.com から来た人の平均セッション時間は353秒。同じ期間の自然検索は129秒なので、3倍近く長く読まれています。
記事側で私が変えているのは、質問形の見出しと直後の1文
ここからは記事の中身の話。実測から導いた結論ではなく、いま私が採っている書き方です。
AIは回答を組み立てるとき、質問への答えが書いてある箇所を探して抜き出します。だから答えが段落の3行目に埋まっていると拾われにくい、と考えています。見出しを読者の質問に近い形にして、その直後の1文で答えを言い切る。9月以降の記事はこの形で書いています。
2025年に書いた古い記事は、「〇〇のポイント」「〇〇の重要性」といった名詞止めの見出しが並んでいて、答えがどこにあるか機械から見て分かりにくかった。2026年9月に、中身の見直しとあわせて順に書き直しています。
FAQの構造化データも、記事のfrontmatterに質問と答えを持たせてJSON-LDで出しています。ただGoogleはAI機能に表示されるために特別な構造化データは要らないと書いていますし、FAQのリッチリザルトも2026年5月7日で検索結果に出なくなりました。AIに引用されやすくなる効果は、期待していない。本文で答えている内容を、記事の末尾に要点として並べているだけです。
AIで書いた記事がSEOで不利になるかという話は別の記事に書きました。AIで書いたかどうかより、中身で決まる。
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AI検索で自社が出るか、測ってみませんか
robotsとサイトマップの確認、Bingへの登録、質問セットでの計測まで、この記事に書いた手順をそのまま実施します。現状を数字で出したうえで、何から直すかを一緒に決めます。
ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
測り方(誰でも同じことができます)
特別なツールは要りません。有料の計測ツールもありますが、ここで書く記録なら自分で取れます。
やることは3つ。
- 想定される質問を20問つくる
- 検索機能を持つAIに投げる
- 自社名が出たか、引用元に自社ドメインが入ったか、代わりに誰が出たかを記録する
質問は4種類に分けると読みやすくなります。指名系(誰に頼む?)、情報系(やり方は?)、事例系(実例は?)、名前系(この会社は何?)。仕事につながるのは指名系で、名前系は認識の確認用です。事例系の2問は、整体茶のShopify移転と広告運用の事例を読みそうな人が聞く形にしてあります。測った日には、その事例ページもまだGoogleに見つかっていませんでした。
AIはGeminiのAPI。Google検索グラウンディングという機能を付けると、実際に検索してから答えてくれるので、GoogleのAIモードに近い動きになります。
ここで1つ落とし穴があります。
記録はスプレッドシートに積んでいます。実行日、質問、自社の言及、引用の有無、社名の取り違え、挙がった名前、引用ドメイン、AIが実際に打った検索語、回答の冒頭。列はこれだけあれば足ります。
今回とくに役に立ったのは、AIが打った検索語の列でした。質問がどんな検索語に言い換えられたかが分かれば、その検索語で自分のページが何位にいるかを、Search Consoleなど普段のSEOの道具で調べられる。
月1回まわせば、手を打ったあとに数字が動いたかどうかが見えます。AIの回答は同じ質問でも揺れるので、1回の結果に一喜一憂しないこと。3か月ぶんの傾向で見るのが現実的です。
3か月後にもう一度測ります
今回やったのは、測ることと、技術側の穴を塞ぐことでした。
- robots.txtにAIの検索用クローラーを明記
- 存在しなかった広告用サイトのサイトマップを作成し、Google と Bing に送信
- IndexNowを設定して、公開当日にBingへ通知が飛ぶように
- 構造化データに @id を振り、記事の著者とトップの人物を同一人物として紐づけ
- 同名のソフトとの取り違えを
disambiguatingDescriptionで明示
残っているのは2つ。第三者のページに名前を載せることと、サービスページや事例ページを、AIが打つ検索語で上に出る状態にすることです。どちらも時間がかかる。
LLMOは、始めてすぐ数字が動く種類の施策ではありません。だから、やった気になるのを避けるために、先に測っておく意味があります。指名系0/7という数字が手元にあれば、3か月後に1でも増えたかどうかで判断できる。
まず自分のサイトで20問投げてみてください。思っていたより出ていないはずです。そこがスタート地点になります。
SEOのほかの記事はSEO対策のカテゴリーにまとめています。
- LLMOとGEOは何が違いますか?
- 指しているものはほぼ同じです。LLMOは Large Language Model Optimization、GEOは Generative Engine Optimization の略で、どちらも生成AIの回答に自社が登場・引用されることを狙う取り組みを指します。Googleキーワードプランナーで2026年9月に調べた日本の月間検索数は、LLMOが12,100、GEO対策が1,600でした。
- AIに引用されるために最初にやることは何ですか?
- robots.txtでAIの検索用クローラー(OAI-SearchBot、Claude-SearchBot、PerplexityBotなど)を止めていないか確かめ、サイトマップを用意して、Google Search ConsoleとBing Webmaster Toolsに登録することです。記事の書き方を変える前に、読みに来られる状態かどうかを確認します。
- AIに自社が引用されているか、どうやって測れますか?
- 想定される質問を20問ほど用意し、検索機能を持つAIに投げて、回答に自社名が出るか、引用元に自社ドメインが入るか、代わりに誰が出たかを記録します。私はGeminiのAPIにGoogle検索グラウンディングを付けて測りました。無料枠は1日の回数に上限があるので、動作確認は少ない問数で行います。
- 誰に頼むかを聞く質問でAIに名前を出すにはどうすればいいですか?
- 実測では、AIは質問を検索語に言い換えてGoogleで調べ、そのページを引用していました。引用元には、名前が挙がった会社やサービス自身のサイトと、比較サイトやまとめ記事などのページが混ざっていました。その検索語に答える自社ページがGoogleに載っていること、第三者のページに名前があることの両方が必要です。
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