
「AIで記事を書いたら、Googleにペナルティを受けるんじゃないか」
ブログを続けている人なら、一度は考えたことがあると思います。手で書いていては本数が追いつかない。でもAIに任せたら、検索から消えるかもしれない。
先に打ち明けておくと、このブログにも、AIでまとめて作った記事がありました。
2025年の2月から3月に公開した39本です。2026年9月に1本ずつ読み直したら、検索での評価より先に、もっとまずい問題が見つかりました。書いてあることが、事実ではなかった。
AIの記事がペナルティになるかどうかは、Googleが公開している文書で答えが出ています。その中身と、自分のブログで実際に起きていたことを並べて書きます。
GoogleはAIで書いたこと自体を理由に順位を下げない
2023年2月。Googleは検索セントラルのブログに「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」を出しました。
要点は、コンテンツは作り方ではなく品質で評価する、ということです。AIで作ったかどうかではなく、役に立つか、信頼できるかを見る。そのうえで、検索順位を操作する目的で自動化を使うことはスパムのポリシーに違反する、とも書かれています。
2025年12月に更新された「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」でも、立場は同じです。コンテンツを自動で作る場合は特に、正確性、品質、関連性を優先するよう求めている。タイトルやメタディスクリプション、画像の代替テキストといった、検索結果に出る情報が正確かどうかにも触れています。
つまり、AIを使うか使わないかは、評価の分かれ目になっていません。
ペナルティの対象は「大量生成されたコンテンツの不正使用」
では、何が対象になるのか。
2024年3月5日、Googleはコアアップデートと一緒に、スパムに関するポリシーを3つ追加しました(「2024 年 3 月のコア アップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと」)。期限切れのドメインの不正使用、サイトの評判の不正使用、そして大量生成されたコンテンツの不正使用です。
スパムに関するポリシーでは、大量生成されたコンテンツの不正使用を「ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること」と定義しています。作成方法は問わない、とも。例として挙がっているのは次のようなものです。
- 生成AIツールなどを使って、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成する
- 複数のウェブページのコンテンツを、価値を加えることなくつなぎ合わせる
- 検索キーワードは含んでいるものの、閲覧者にとってほとんど意味がないページを大量に作る
ポリシーに違反しているサイトは、掲載順位が下がったり、ランキング圏外になったりすることがある。人の手による対策(手動による対策)が行われた場合は、Search Consoleに通知が届きます。
AIで書いたかどうかは問われない。価値を足したか。線はそこに引かれています。
このブログのAI記事39本に、実際に書かれていたこと
ここからは、自分のブログの話です。
2025年の2月から3月にかけて、このブログにはAIで作った記事を39本公開していました。広告、SEO、SNS、店舗集客。題材はばらばらで、1本ずつが長く、見出しも整っていた。
検索から消えてはいませんでした。
たとえばそのうちの1本、店舗集客の記事は、2026年6月1日から9月26日までの約4か月で、Google検索に4,573回表示され、クリックは19回、平均掲載順位は27.6位でした(Search Consoleの数字)。表示されているのに、ほとんど読まれていない状態です。
問題は順位より、中身でした。
2026年9月に読み直すと、39本の中に次のようなものが残っていました。
- 当社で支援した結果に見える数字や、改善実績の事例。裏付けのないもの
- 実在しない会社や店、人物の事例と発言
- 実在する機関の名前を付けた、出典で確かめられない統計
- 実際より大きく見える経歴の書き方
AIに題材を渡すと、読み物として形の整った記事が返ってくる。その形を整えるために、事例や数字が埋められていたんです。公開した当時に、1本ずつ裏を取っていなかった。そこが私の失敗でした。
自社の実績に見える作り話の数字は、検索のペナルティとは別の問題です。広告や営業のページで使えば景品表示法に触れかねないし、読んだ人の信用を失う。
2026年9月に、どう直したか
直した順番をそのまま書きます。
- 2026年9月23日、検索で表示されていた5本から、実在しない調査や事例、経歴を外して書き直した
- 9月28日、残りの記事から、作り話の実績と事例、出典を偽った統計、経歴の水増しを消した
- 同じ日に、検索での表示が多い記事や、依頼につながる記事を中心に書き直した
- 内容が重なっていたり、残す価値がなかったりした13本は、近い記事にまとめるか削除し、古いURLは301リダイレクトで移した
消すときは、数字を別の数字に差し替えないことにしました。裏が取れないものは、数字のない言い方に直すか、文ごと削る。代わりに入れたのは、公式のヘルプやドキュメントで確かめたことと、自分のSearch Consoleや広告アカウントで見た実数だけです。
この記事自体も、2026年6月に書いた版からの書き直し。6月の版には、出典を示していない言い切りや、どこかで聞いたような「運用の実感」が入っていました。
直した効果が検索順位にどう出るかは、まだ分かりません。直したのが今日なので。分かった時点で、この記事に追記します。
評価される記事との分かれ目は、Googleの質問リストで確かめられる
Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」には、自分のコンテンツを見直すための質問が並んでいます。たとえば、次のようなもの。
コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
2025年の39本は、この2つに答えられませんでした。独自の情報に見えたものが、作り話だったからです。
AIを使った記事で、分かれ目になるのはこのあたりだと考えています。
| 見るところ | 落ちやすい記事 | 評価されやすい記事 |
|---|---|---|
| 情報の出どころ | ほかの記事の言い換えだけ | 自分で確かめた数字や手順が入っている |
| 数字と事例 | 出典がない、確かめていない | 公式の資料か、自分のデータで裏が取れている |
| 公開前の確認 | 人が読まずに出す | 人が読み、事実を1つずつ確かめる |
| 本数の意味 | 検索語の数だけページを増やす | 1本ずつ、別の疑問に答えている |
AIを使うなら、人がやる作業を先に決めておく
いまこのブログでは、AIを執筆の手伝いに使いつつ、次の作業は人の側で決めてから書いています。
- 使ってよい一次情報を先に決める。自分のSearch ConsoleやGA4、広告アカウントの数字、公式のヘルプやドキュメント、自分で開いて確かめたページだけ
- 出典のない数字は書かない。クライアントの非公開の数字や社名も使わない
- 書いたあとに、文体のくせを数える自作のチェック(同じ文末の連続、決まり文句、太字の数など)を通す
- 公開前に、数字と固有名詞を1つずつ出典と突き合わせる
AIが得意なのは、材料がそろったあとに並べ替えて文章にするところです。材料まで作らせると、2025年の39本と同じことが起きる。
記事の中に入れる構造化データも、中身と合っていることが前提です。書き方は構造化データがSEOに与える影響にまとめました。
量産するなら、本数より「同じテーマの束」で
本数を増やすこと自体が悪いわけではありません。スパムポリシーが問題にしているのは、価値を足さずに増やすことです。
増やすなら、1つのテーマの中で、別々の疑問に答える記事を束にするほうが、読む人にとって意味があります。このブログでいえば、Google広告の記事を、費用、入札戦略、コンバージョン設定、除外キーワードと1本ずつ分けて書き、記事同士をリンクでつないでいる。どれも、自分のアカウントで確かめたことを入れています。
これから書く1本で試すなら、公開する前に、記事の中の数字をすべて抜き出して、1つずつ出どころを横に書いてみてください。出どころを書けない数字が残ったら、その文は消す。それだけで、2025年の私がやった失敗は防げます。
CONTACT
AIで作った記事の見直し、一緒にできます
公開済みの記事から、出典のない数字や作り話の事例を洗い出し、公式の資料と実データで書き直します。検索での表示とクリックの数字を見ながら、残す記事とまとめる記事も決めます。
ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
- AIで書いたブログはSEOでペナルティになりますか?
- AIを使ったこと自体では、なりません。Googleは2023年2月のガイダンスで、コンテンツは制作方法ではなく品質で評価すると説明しています。ただし、生成AIなどで、ユーザーにとっての価値を加えずに大量のページを作ることは、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」に当たる可能性があります。
- 「大量生成されたコンテンツの不正使用」とは何ですか?
- 2024年3月5日にGoogleが追加したスパムポリシーの1つです。ユーザーをサポートするためではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することを指し、作成方法はAIでも人でも問わないとされています。違反しているサイトは、掲載順位が下がったり、ランキング圏外になったりすることがあります。
- AIで書いた記事で、ペナルティ以外に気をつけることはありますか?
- 書かれている事実です。AIは、存在しない事例や調査、実績の数字をもっともらしく書きます。自社の実績に見える作り話の数字が残っていると、検索順位とは別に、景品表示法や信用の問題になります。公開前に、数字と固有名詞は出典か自社のデータで確かめてください。
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