
「Googleのサーチコンソールは入れてある。Bingのほうは、正直なにもしていない」
中小企業のサイトを見せてもらうと、たいていこの状態です。日本でBingを使って検索する人は多くないので、後回しにされてきました。
話が変わったのは、ChatGPTに「◯◯を頼める会社は?」と聞く人が出てきてから。ChatGPTの検索やMicrosoftのCopilotは、答えを作るときにBingの検索を使うことがあります。Bingに自社のページが載っていなければ、AIの答えの候補にも入りにくい。
Bing Webmaster Toolsへの登録のしかたと、記事を出したその日にBingへ知らせるIndexNowの使い方を、私の会社(Stellarium)が毎回やっている手順と一緒に書きました。公式の説明は、どれも2026年10月7日に確認した内容。
Bing Webmaster Toolsとは。Bing版のサーチコンソール
Bing Webmaster Toolsは、Microsoftが無料で出している、サイトの持ち主向けの管理画面です。検索で「Bing ウェブマスターツール」「Bing Webマスターツール」と書かれているのも、同じものを指しています。
サーチコンソールを触ったことがあれば中身はほぼ同じ。見られるのは、Bingに自社のどのページが載っているか、どんな言葉で検索されて何回表示されたか。サイトマップを渡したり、新しいページのURLを送ったりもできます。
Googleとの違いで大きいのは、AIまわりの画面があること。2026年2月から、Copilotなどの答えで自社のページが何回引用されたかを見られる画面が加わっています。これは後の章で。
登録しても、Googleの順位は変わらない。
ChatGPTの検索やCopilotで、Bingが関係する理由
先に、自社のアクセス解析(GA4)の数字から。
2026年7月1日から10月5日までに、ChatGPT(chatgpt.com)から来た訪問の着地先を見ると、広告運用のサービスページ(/services/ads)、EC構築のページ(/services/ec)、SEOのページ(/services/seo)、それにお問い合わせのページ(/contact)が入っていました。ブログ記事の解説を読みに来たのではない。AIが依頼先として名前を出し、そのリンクから直接サービスのページへ来ています。
9月後半からは、ChatGPTやCopilotのようなAIアシスタント経由の訪問が、週3〜6回で安定しました。Bingの検索から来る人も、毎週数回います。
数は小さい。それでも、来ている先がサービスとお問い合わせのページだった、というのは無視できませんでした。
OpenAIとMicrosoftの説明
では、ChatGPTはどうやってウェブを調べているのか。OpenAIのヘルプには、ChatGPTの検索はほかの検索サービスと組んで動くことがあり、そのときは質問を1つ以上の検索語に書き直して送る、とあります(OpenAI「Searching the web with ChatGPT」)。法人向けプランの説明では、個人と結びつかない形にした検索語をBingに送ることがある、と送り先の名前まで書かれています(OpenAI「ChatGPT search for Enterprise and Edu」)。
Copilotのほうは、Microsoftの説明がはっきりしています。仕事用のMicrosoft 365 Copilotについて、ウェブ検索を有効にしていると、より根拠のある答えのためにBingの検索サービスから情報を取ってくることがある、と書かれています(Microsoft Learn「Data, privacy, and security for web search in Microsoft Copilot」)。
「Bingに載せればChatGPTに出る」とまでは言えない
ここは言い過ぎないようにしています。
OpenAIは、ChatGPTの検索がBingだけを使っているとは書いていません。OpenAI自身も、ChatGPTの検索のためにサイトを読みに来るクローラー(OAI-SearchBot)を動かしています。OpenAIの説明では、OAI-SearchBotを拒否しているサイトはChatGPTの検索の答えに表示されません(OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」)。
だから言えるのは、Bingに載っていないと入口が1つ減る、というところまで。Bingへの登録と、robots.txtでOAI-SearchBotを止めていないかの確認は、両方やっておく。ChatGPTの検索に出るための条件はAIO対策とはにまとめました。
Bing Webmaster Toolsの登録方法。サーチコンソールから取り込むのが早い
手間が少ないのはGoogle Search Consoleから取り込むやり方です。サーチコンソールで所有者の確認が済んでいるサイトなら、Bing側で確認コードを置く作業がいりません。
- Bing Webmaster Tools を開いてサインインする
- サイトの追加画面で、Google Search Consoleから取り込む方を選ぶ
- Googleのアカウントでログインし、閲覧だけの権限を許可する
- 取り込めるサイトの一覧が出るので、登録したいサイトにチェックを入れて取り込む
Bingの画面の説明によると、取り込むのはサーチコンソールで確認済みのサイトの一覧と、そこで送信済みのサイトマップです。アクセス解析の数字は入ってこない。手順はBingの発表(Bing Webmaster Blog「Import sites from Search Console to Bing Webmaster Tools」)にも載っています。
このサイトも、この取り込みで登録しました。所有権の確認が自動で済んだので、DNSの設定もmetaタグも触っていません(そのときの記録はLLMOとは|AIに自社が引用されるか20問で実測に書いています)。
1つ覚えておいてほしいのは、取り込んだあともBingが定期的にサーチコンソールと照らし合わせて、所有者の確認を続けていること。サーチコンソールの権限を外すと、Bing側でも確認が切れます。担当者が辞めてGoogleのアカウントを消した、という場面で起きやすいので、会社の共有アカウントでつないでおくと安心です。
サーチコンソールを使っていないときの確認方法
サーチコンソールに登録していないサイトは、サイトのURLを入れて、自分で所有者の確認をします。方法は3つ。
| 方法 | やること | 向いている人 |
|---|---|---|
| XMLファイル | Bingが出すファイルをサイトの一番上の階層に置く | サーバーにファイルを上げられる人 |
| metaタグ | トップページの head に1行を貼る | WordPressなど管理画面でタグを足せる人 |
| DNSのCNAME | ドメインの設定に1行を足す | ドメインの管理画面に入れる人 |
metaタグで確認した場合は、確認が終わってもタグを消さないこと。Bingの画面にも、確認済みのままでいるにはタグを残すよう注意書きがあります。サイトのリニューアルでheadを作り直したときに消えて、いつの間にか確認が外れる。Googleでもよく見る話。
登録したら、サイトマップを送る
サイトマップは、「このサイトにはこのページがあります」という一覧のファイルです。サーチコンソールから取り込んだ場合は、送信済みのサイトマップも一緒に入るので、Bing側で中身が読めているかを見るだけ。
手動で登録した場合は、サイトマップの画面でURLを送ります。たいていのサイトでは https://ドメイン/sitemap.xml です。サイトマップに入れるページと外すページ、作り方はXMLサイトマップの作り方とSEOに書きました。
URLを1本ずつ送る画面もある。1日に送れる数には上限があって、画面に今日の残りが出ます。新しいページを何本か出したときに使うものですが、毎回やるならこのあとのIndexNowのほうが楽です。
IndexNowとは。ページを出した日に「更新しました」と知らせる仕組み
検索エンジンは、待っていればいつかサイトを読みに来る。困るのは、その「いつか」が分からないこと。
サイトマップは、名簿を玄関に置いておくやり方です。検索エンジンが来たときに読んでくれる。IndexNowは、こちらから電話をかけて「このページを足しました」と知らせるやり方だと思ってください。
仕組みは、鍵のファイルとURLの送信だけ
IndexNowの公式の説明(IndexNow「Documentation」)を、手順に直すとこうなります。
- 自分で鍵を決める。8文字以上128文字以下の英数字で、ハイフンも使える
- 鍵の文字列を中身にしたテキストファイルを、
鍵.txtという名前でサイトの一番上の階層に置く - 追加や更新をしたページのURLを、鍵と一緒に送る
- 受け取った検索エンジンが鍵のファイルを見に来て、サイトの持ち主からの知らせだと確かめる
URLは1本ずつでも送れますし、まとめて送るなら1回に1万件まで。送った内容は、IndexNowに参加しているほかの検索エンジンにも自動で共有される。参加しているのはBing、Naver、Seznam、Yandex、Yepなどで、Googleは入っていません(IndexNow「FAQ」)。
送るのは、ページを追加したとき、書き直したとき、消したときの3つの場面です。
送ったあとに返ってくる番号
送ると、数字だけの返事が返ってきます。うまくいかないときに見るのはここ。
| 返ってくる番号 | 意味 |
|---|---|
| 200 | 受け付けた |
| 202 | 受け取った。鍵の確認はこれから |
| 400 | 送り方の形式がおかしい |
| 403 | 鍵が見つからない、または合っていない |
| 422 | URLがサイトのドメインや鍵と合っていない |
| 429 | 送りすぎ |
よくあるのは403。鍵のファイルを置いたつもりで、そのURLを開くと404になっている。送る前に、ブラウザで鍵のファイルのURLを開いて、中身の文字列が表示されるかを確かめてください。
WordPressやCloudflareなら、設定だけで済むことがある
自分で送る仕組みを作らなくても、使っているサービス側に機能があることが多い。Bing Webmaster ToolsのIndexNowの画面では、WordPress用のプラグインが案内されていて、Cloudflareを使っているサイトには、Cloudflare側でIndexNowを有効にするよう案内が出ます。まずは自分のサイトの仕組みで、オンにするだけで済まないかを見てください。
自社では、記事を公開するたびにIndexNowを送っている
この記事を公開したら、最後に2つの作業をします。Googleへの登録の申請と、IndexNowの送信。
IndexNowの送信は、Pythonのスクリプト1本。公開した記事のURLを渡すと、IndexNowの共通の窓口(api.indexnow.org)に送ります。鍵のファイルは、このサイト(www.stellarium.jp)と広告運用の専用サイト(ads.stellarium.jp)の両方に置いた。
少しだけ手を入れたのは、ドメインが2つあるところ。IndexNowは、1回の送信に同じドメインのURLしか入れられないからです。wwwとadsのURLが混ざっていたら、スクリプトがドメインごとに分けて2回送るようにしました。サイトマップのURLを渡すと、中に書かれたページを全部まとめて送ることもできる。
窓口に送った内容は、Bingのほかに、Yandex、Naver、Seznamにも共有されます。Seznamはチェコの検索エンジン。日本の会社のページが届いてどうなるのかは分かりませんが、送る手間は1回で変わらないので、そのままにしています。
公開した日に知らせるようになったきっかけ
きっかけはGoogleのほうでした。2026年9月に公開した記事のうち、公開した日にGoogleへ登録を申請した2本は、翌日には検索に載りました。申請の記録がない9月16日〜19日の5本は、サーチコンソールで「検出 - インデックス未登録」のまま数日残った。
小さなサイトは、待っていても順番がなかなか回ってこない。それからは、公開した日にGoogleへの申請とIndexNowの送信を必ずセットでやっています。IndexNowはGoogleには届かないので、片方だけでは足りない。
登録したあとに見る画面
2026年2月10日、Bing Webmaster Toolsに画面が1つ増えました。AI Performanceという名前で、Bingの発表では公開プレビューの扱いです(Bing Webmaster Blog「Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools Public Preview」)。Copilotなどの答えで、自分のサイトが出典として何回表示されたか、どのページが引用されたか、AIがどんな語句で調べたかが出ます。
AIが調べた語句は、記事を直すときの手がかりになります。その語句で自分のページが検索の何位にいるかを、普段のSEOの道具で調べられるからです。
もう1つ見ておきたいのが、IndexNowの画面。IndexNowで送ったURLのうち、Bingに登録された数などを確かめられます。送りっぱなしにせず、ここで載ったかどうかを見る。
AIに実際に質問して、自社の名前が出るかを測る方法はLLMOとはに書きました。
最初にやることと、その先
ここまでの話を、上から順にやる作業に並べました。1つずつの作業は小さい。
- robots.txtで、BingbotとOAI-SearchBotを止めていないか
- Bing Webmaster Toolsにサイトを登録したか(サーチコンソールから取り込むのが早い)
- Bing側でサイトマップが読めているか
- IndexNowの鍵ファイルを置き、ブラウザで開けることを確かめたか
- ページを追加、更新、削除したときにIndexNowを送る仕組みがあるか
- GA4で chatgpt.com、copilot.com、bing からの訪問を見ているか
ここまでは、AIに見つけてもらうための入口の準備。答えの中で名前を挙げてもらえるかは、ページに何が書いてあるかと、ほかのサイトで自社がどう紹介されているかで決まっていきます。
その部分まで外に頼むなら、何を頼んで、費用をどう考えるかはLLMO・GEO対策の費用と依頼先にまとめました。
Stellariumでは、このサイトでrobots.txtとサイトマップを整え、記事を公開するたびにGoogleへの申請とIndexNowの送信をしています。AIから来た訪問を参照元ごとに見るのも、自社のサイトで続けていること。同じ準備と測り方を、SEOの作業の中のAI検索対策(LLMO・AIO)として引き受けています。
- Bing Webmaster Toolsは無料で使えますか?
- 無料です。Microsoftが出しているサイトの持ち主向けの管理画面で、サインインしてサイトを登録すれば使えます。Google Search Consoleに登録済みのサイトなら、取り込むだけで所有者の確認コードを置かずに済みます。
- Bing Webmaster Toolsに登録すれば、ChatGPTの答えに自社が出ますか?
- 登録だけで出るとは言えません。OpenAIのヘルプには、ChatGPTの検索がほかの検索サービスと組んで動くことがあり、法人向けの説明では検索語をBingに送ることがあると書かれています。Bingに載っていないページは入口が1つ減る、というのが言える範囲です。ChatGPT自身の検索用クローラー(OAI-SearchBot)をrobots.txtで止めていないかも、あわせて確かめます。
- IndexNowは、Bing Webmaster Toolsに登録しないと使えませんか?
- IndexNowは、鍵の文字列を書いたファイルをサイトに置き、更新したURLと一緒に送る仕組みなので、登録がなくても送れます。Bing Webmaster Toolsに登録しておくと、IndexNowで送ったURLがBingに登録されたかを画面で確かめられます。
- IndexNowで送ると、Googleにも伝わりますか?
- 伝わりません。IndexNowに参加しているのはBing、Naver、Seznam、Yandex、Yepなどで、Googleは入っていません。Googleには、サイトマップとSearch ConsoleのURL検査で別に知らせます。
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