Stellarium

ナレッジパネルとは|会社名で検索しても出ない・別の会社と間違われるときの直し方

あおい
ナレッジパネルとは|会社名で検索しても出ない・別の会社と間違われるときの直し方

「会社名で検索しても、右側にあの枠が出てこない」

「ChatGPTにうちの会社のことを聞いたら、名前が同じ別の会社の話をされた」

こういう相談の正体は、たいていナレッジパネルとナレッジグラフの問題です。Googleが自社を1つの実体として認識できていないので、枠も出ないし、AIも別のものと取り違える。

私の事業(Stellarium)も、まさにその状態でした。2026年10月11日に調べ直したら、Googleの台帳で「Stellarium」の1位は同じ名前のプラネタリウムソフト。しかも会社のロゴのつもりで、人物のイラストを登録していました。

確かめ方と、出ない原因、自分でやった直し方の順に書いていきます。

ナレッジパネルとは、検索結果の右側に出る会社や人の情報の枠

有名な会社や人物の名前をパソコンで検索すると、右側にロゴや写真、説明文、公式サイトやSNSへのリンクがまとまった枠が出ます。スマホでは検索結果の上のほうに出ます。これがナレッジパネルです。

Googleのヘルプでは「ナレッジグラフに存在する対象(人、場所、組織、物事など)を検索したときに Google に表示される情報ボックス」と説明されていて、ナレッジパネルは自動的に生成される、とも書かれています(ナレッジパネル ヘルプ「ナレッジパネルについて」、2026年10月11日に確認)。

ポイントは、枠の中身がナレッジグラフから来ていること。

ナレッジグラフは、Googleが持っている「この名前はこういう実体で、こういう種類のもの」という台帳のようなものです。会社、人、お店、ソフト、曲。ウェブ上の情報からGoogleが項目を作り、それぞれに種類や説明、関連するページを結びつけています。台帳に自社の項目がなければ、枠は出ない。

AIの答えも、この「名前を何として認識しているか」に左右されます。ChatGPTに聞いて別の会社の話をされるのは、その名前で一番よく知られている実体の情報が集まってくるから。

Googleビジネスプロフィールの枠とは別もの

お店の名前で検索すると、右側に地図や営業時間、口コミの付いた枠が出ることがあります。これはGoogleビジネスプロフィールの情報で、見た目は似ていても入口が違う。ビジネスプロフィールはお店や事務所が自分で登録できます。ナレッジパネルは登録の窓口がなく、Googleが自動で作る。この違いを知っておくと、何から手をつけるかが決めやすくなります。

自社がナレッジグラフに登録されているか確かめる方法

手軽なのは、会社名だけで検索してみること。右側に自社の枠が出れば、ナレッジグラフに登録されています。

出ない場合は、登録がないのか弱いのかを見分けたい。そこで使うのが、Googleが公開している Knowledge Graph Search API です(公式ドキュメント)。ナレッジグラフに名前を投げると、その名前で登録されている項目を返してくれます。

Knowledge Graph Search API の使い方

プログラムを書かなくても、ブラウザで試せます。

  1. Google Cloud にログインし、プロジェクトを作って「Knowledge Graph Search API」を有効にする
  2. 「認証情報」からAPIキーを作る
  3. ブラウザのアドレス欄に、次のURLの 会社名 と APIキー を差し替えて貼る
https://kgsearch.googleapis.com/v1/entities:search?query=会社名&key=APIキー&limit=10&languages=ja&indent=True

文字だらけの結果が返ってきますが、見るところは3つだけ。

項目見方
name登録されている名前
@type種類。Organization(組織)や Corporation(会社)なら会社として認識されている
resultScoreその名前でどれだけ目立つ実体か。数字が大きいほど上に来る
name
見方登録されている名前
@type
見方種類。Organization(組織)や Corporation(会社)なら会社として認識されている
resultScore
見方その名前でどれだけ目立つ実体か。数字が大きいほど上に来る

detailedDescriptionがあれば、Wikipediaなどから取った説明文も読める。

ドキュメントには、本番のサービスで頼る用途には向かないと注意書きがあります。自社の状態を確かめる道具として使う分には、ちょうどいい。

もっと手早く済ませたいならAIに社名だけを投げてみるのも手です。まったく違うものの説明が返ってきたら、その名前では別の実体が台帳の上にいる、と考えていい。

出ない・別のものと混同される原因

数字から。プラネタリウムソフトのStellariumのスコアは約1,600、私の事業と同じ綴りの項目は7でした。

これが10月11日にKnowledge Graph Search APIで「Stellarium」を引いた結果です。1位のソフトは種類がSoftwareApplicationで、Wikipediaの説明文付き。7の項目は種類がThing(物)だけで、説明もリンクもない。同じ7の項目には、同名の曲もありました。つまり、私の事業はGoogleの台帳に会社として載っていない。

こうなる原因を、自社で当てはまったものも含めて並べます。

同じ名前の、もっと有名な存在がいる

社名が一般的な単語だったり、有名な製品やソフトと同じ綴りだったりすると、その名前の「代表」はそちらになります。正面から勝つのは難しい。うちの相手は世界中で使われているソフトで、Wikipediaに項目もあります。

構造化データの会社情報が足りない、または間違っている

Googleは、ホームページなどに書かれた Organization の構造化データ(ページの中身を機械向けに説明するコード)を、会社を見分ける材料にしています。Googleのドキュメントでは、ユーザーの組織とそれ以外の組織を識別するためにバックグラウンドで使うプロパティがある、と書かれています(組織(Organization)の構造化データ、2026年9月12日更新)。

ここが空だったり、logo に違う画像が入っていたりすると、材料が足りないか、間違った材料を渡していることになります。

外のサイトで言及されていない

ヘルプには、ナレッジパネルに表示される情報は「ウェブ上のさまざまな情報を元にしています」と書かれている。自社サイトの中だけで名乗っていても、外で同じ名前と説明が出ていなければ、Googleが確かめる手がかりは増えません。外部での言及の増やし方はサイテーションとはにまとめました。

Googleビジネスプロフィールを作っていない

お店や事務所なら、ビジネスプロフィールは会社が実在することを示す手堅い材料です。うちはまだ作っていません。

【実例】構造化データのロゴに、人物のイラストを指定していた

きっかけはChatGPTでした。

広告代理店の一覧をAIに作らせたら、ほかの会社はロゴの画像が並んだのに、自社の行だけ画像が出なかった。そのとき私が最初に疑ったのは「何か設定していないからか」でした。

調べてみると設定はしてありました。間違った画像で。

サイトのOrganizationの構造化データで、logoに指定していたのは、512×512の女の子のイラストでした。サイトのアイコンに使っている絵です。本物の文字のロゴ(横長)はサイトの中に別にあったのに、そちらを使っていなかった。

Googleのドキュメントでは、logo は「検索結果やナレッジパネルなどに表示させたいロゴを Google が正確に把握するのに役立ちます」と説明されています(ロゴ(Organization)の構造化データ、2026年9月12日更新)。つまり私は、会社のロゴはこの女の子です、と宣言していたことになる。

直したこと

同じ日に白い背景の正方形(512×512)へ文字のロゴを収めた画像を作り、logo をそれに差し替えて公開しました。そのあとGoogleとBingに再クロールを申請しています。

Googleのドキュメントにある条件は次のとおり。

  • 112×112ピクセル以上
  • Google画像検索が対応している形式
  • 背景を真っ白にしても、意図したとおりに見えること

横長のロゴしかない会社は、白い正方形の中に余白を取って収めた画像を1枚作っておくと、条件を外しにくい。うちもその形にしました。

ついでに外のサービスでも確かめた

ほかの場所からロゴがどう見えているかも、3つ試した。

サービス結果
Googleのファビコン取得取れた(サメの帽子の女の子のアイコン)
Clearbit(企業ロゴのデータベース)データなし
DuckDuckGo のアイコン取得404(見つからない)
Googleのファビコン取得
結果取れた(サメの帽子の女の子のアイコン)
Clearbit(企業ロゴのデータベース)
結果データなし
DuckDuckGo のアイコン取得
結果404(見つからない)

知人のサイトで同じことを試すと、Googleでは取れた。ファビコン(ブラウザのタブに出る小さなアイコン)は64px、512px、Apple用の180pxを置いてあり、SNSで共有されたときの画像(1200×630)も設定済み。それでも会社のロゴとして返ってくるのは、アイコンの女の子でした。

AIの一覧で画像が出なかった理由が、このロゴの指定だったかどうかは、まだ分からない。直したのは10月11日なので、結果が出るのはこれからです。

話はそれますが、サイトのアイコンと会社のロゴは、作る側からすると「うちの顔」という意味で同じ箱に入れがちです。機械の側は、その2つをはっきり分けて読んでいる。

同名のソフトとの取り違え

もう1つの問題は名前でした。9月19日にAIへ「Stellarium(ステラリウム)というWeb制作者」について聞くと、プラネタリウムソフトの説明が返ってきた。この実測の詳細はLLMOとはに書いています。

それ以来、構造化データにdisambiguatingDescription(何者で、何とは別かを説明する項目)として「同名のプラネタリウムソフトStellariumとは無関係の別事業者」と書き、sameAsにnote、Instagram、YouTubeのアカウントを入れている。

10月3日には、sameAsからGitHubを外しました。同名ソフトの開発組織と混同されやすいからです。

ナレッジパネルが出ないときの直し方

自社でやったことと、これからやることを順に並べます。

Organization の構造化データを整える

ホームページか会社概要のページに、Organization の構造化データを1つ置きます。すべてのページに入れる必要はなく、ホームページか組織を説明する1つのページに置けばよい、というのがGoogleのドキュメントの説明。

最低限そろえたい項目はこれだけ。

  • name と url(正式な社名と公式サイト)
  • logo(文字のロゴ。人物の写真やキャラクターの絵は入れない)
  • sameAs(本当に自社が運営しているSNSやプロフィールのURL)
  • disambiguatingDescription(同名の存在がいるなら、それとは別だという説明)

sameAsは入れれば入れるほどいいわけではありません。

自社のものでないURLを1つでも入れると、「この会社はあのアカウントと同じ」と自分で宣言することになる。うちがGitHubを外したのはこのためです。

disambiguatingDescription は schema.org で定義されている項目で、Googleのドキュメントには載っていません。Googleが表示に使うと約束されたものではない。それでも、AIを含めて機械が読む説明文として、同名の存在がいる会社は入れておいて損はないと考えています。書き方の全体は構造化データのSEO効果にまとめてあります。

Googleビジネスプロフィールを作る

Googleの生成AI向けのガイドには、Merchant Center や Googleビジネスプロフィールを使うと、商品やサービスが「AI responses and other Google Search results」の両方で見つけてもらいやすくなる、と書かれています(Optimizing your website for generative AI features on Google Search、2026年7月10日更新)。同じページで、生成AI検索のために特別な構造化データは要らない、とも明記されています。

ただし、誰でも作れるわけではありません。Googleのガイドラインでは、お客さんが訪れられる店舗や拠点がある事業か、お客さんのところへ出向く事業が対象で、オンラインだけで完結する事業は対象外です(Google に掲載するビジネス情報のガイドライン)。

うちはまだ作っていません。これが次の一手で、ガイドラインの条件に当てはまるか確かめてから登録します。

ナレッジパネルが出たら、認証を申請する

ナレッジパネルの認証はパネルがすでに出ている人や会社のための手続きです。手順はヘルプのとおり(ナレッジパネル ヘルプ「Google の認証を受ける」)。

  1. 自社の名前で検索して、ナレッジパネルを表示する
  2. パネルの下にある「ナレッジパネルの認証を受ける」を押す
  3. 公式サイトの Search Console や、YouTube などのアカウントにログインして、本人であることを示す

認証が通ればパネルの内容の変更を提案できるようになります。パネルがまだない段階では、このボタン自体が出ません。

Wikidata は、条件を満たすときだけ

Wikidata(Wikipediaの姉妹プロジェクトで、物事の情報を機械向けにまとめたデータベース)は、誰でも項目を作れます。ただし掲載の基準があり、真剣で公に確認できる出典で説明できる実体であることが求められます。報道や公的な記録など、自社サイトの外に出典がない会社が自分で項目を作っても、削除されて終わる可能性が高い。うちもいまは作っていません。

CONTACT

会社名で検索したとき、正しく出ていますか?

ナレッジグラフへの登録状況、Organizationの構造化データ(logo・sameAs)、AIに社名を聞いたときの答えを確かめて、何から直すかを一緒に決めます。

ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。

やってはいけないこと

早く枠を出したくて近道に見えることに手を出すと、かえって遠回りになる。

  • 自社のWikipediaの記事を、自分や頼んだ業者が書く(Wikipediaは利害関係のある人による編集を避けるよう求めていて、宣伝目的の記事は削除の対象です)
  • 受賞歴やメディア掲載を、実際より大きく書く、または架空のものを書く
  • 自社のものではないSNSアカウントやサイトをsameAsに入れる
  • 「ナレッジパネルを必ず出します」という有料サービスに頼む(ナレッジパネルはGoogleが自動で作るもので、外から出せるものではありません)

どれも、台帳に間違った情報を入れることになる。うちのロゴの件と同じで、間違った材料は自分で気づいて直すまで残り続けます。

まとめ 最初の一歩は、自社の名前を台帳で引いてみること

順番はこうです。

  • 会社名だけでGoogle検索し、右側に枠が出るか見る
  • Knowledge Graph Search API で会社名を引き、種類(@type)とスコアを確かめる
  • AIに社名だけを聞いて、別のものの説明が返ってこないか見る
  • Organizationの構造化データのlogoが、文字のロゴになっているか確かめる
  • sameAs に、自社のものでないURLが入っていないか確かめる
  • 同名の存在がいるなら、disambiguatingDescription を書く
  • Googleビジネスプロフィールの条件に当てはまるなら、作る

私の場合は1つ目の確認からlogoの差し替えまでは1日で済みました。ナレッジパネルが出るかどうかはGoogleが決めることで、いつ出るとは約束できない。それでも、間違った材料を渡したままでは、いつまで待っても正しい枠は出ません。

AI検索で自社の名前が出ているかの測り方は、AIO対策とはにまとめています。

FAQ

ナレッジパネルとは何ですか?
Googleで人や会社、お店、物事を検索したときに、検索結果の右側(スマホでは上のほう)に出る情報の枠です。Googleのヘルプでは、ナレッジグラフに存在する対象を検索したときに表示される情報ボックスで、自動的に生成されると説明されています。
自社のナレッジパネルを申請して作ってもらうことはできますか?
できません。ナレッジパネルはGoogleが自動で作るもので、申請できるのは、すでに表示されているパネルの認証と、内容の変更の提案です。パネルがない段階では、構造化データやGoogleビジネスプロフィールを整えて、Googleに会社を1つの実体として認識してもらうところから始めます。
構造化データのlogoには、どんな画像を指定すればいいですか?
Googleのドキュメントでは、112×112ピクセル以上で、Google画像検索が対応している形式の画像が条件です。白い背景で意図したとおりに見えるかも確かめるよう書かれています。人物の写真やイラストではなく、会社の名前を表すロゴそのものを指定します。
社名が別の会社やソフトと間違われるときは、どうすればいいですか?
まずKnowledge Graph Search APIやAIへの質問で、同じ名前の何が登録されているかを確かめます。そのうえで、Organizationの構造化データにdisambiguatingDescription(何者で、何とは別か)を書き、sameAsには本当に自社のアカウントだけを入れます。名乗るときは社名に人名やドメインを添えると、取り違えが起きにくくなります。

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