
Shopifyでストアを開くと、最初の1ヶ月でだいたい気づきます。「誰も来ない」と。
モール型のように、出店しただけで人が流れてくる場所ではないからです。Shopifyが用意してくれるのはお店そのもので、お店の前の人通りは自分で作る必要があります。
やることは4つしかありません。広告、検索、SNS、リピート。この4本のうち、どれを何番目に作るか。順番を間違えると、労力のわりに何も起きない期間が長引きます。
Shopifyの集客経路は4本。それぞれ効き方の速さが違う
まず全体像を押さえます。経路ごとに、効き始めるまでの時間とコストの性質がまったく違います。
| 経路 | 効き始めるまで | コストの性質 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 広告 | 数日 | 払った分だけ | 開店直後・新商品の検証 |
| 検索(SEO) | 数ヶ月 | 時間と手間 | 売れ筋が決まってから |
| SNS | 数ヶ月 | 時間と手間 | 世界観で売る商品 |
| リピート | 初回購入の後 | ほぼ無料 | 消耗品・繰り返し買う商品 |
広告だけが「今日出して今日結果が出る」経路です。他の3つは積み上げ型で、今日やったことが3ヶ月後に効いてくる。だから、開店直後に検索やSNSだけでがんばると、成果が見えないまま数ヶ月が過ぎます。
経路そのものの選び方はECサイト全般で共通なので、カート種別を問わない整理はECサイトの集客方法まとめを見てください。ここではShopify特有の部分に絞ります。
最初に広告を使う理由は、集客ではなく「検証」
開店直後に広告を勧めるのは、売上がほしいからではありません。知りたいのは次の3つです。
- この商品に反応する人はいるのか
- 商品ページまで来た人は、カートに入れるのか
- カートに入れた人は、決済まで進むのか
広告なら、数日で数百人をページに流せます。そこで止まる場所が分かる。反応がゼロなら商品か価格の問題だし、カートには入るのに決済されないなら送料か決済手段の問題です。
これをSEOで検証しようとすると、人が集まるまでに数ヶ月かかる。検証にかける時間としては長すぎます。
ECの広告はMeta広告(Instagram・Facebook)から入るのが素直です。画像や動画で商品の雰囲気を伝えられるので、雑貨・アパレル・食品のように「見て欲しくなる」商品と相性がいい。具体的な組み方はECサイトのMeta広告運用完全ガイドにまとめています。
指名検索や、すでに商品名が知られているものを扱っているならGoogle広告が効きます。ShopifyはGoogle & YouTubeチャネルを入れると商品データをMerchant Centerに自動連携できるので、ショッピング広告の準備が比較的かんたんです。
広告を出す前に、計測を先に直す
順番として、広告より前にやることが1つあります。計測です。
GA4とMetaピクセルが正しく動いていないと、広告の数字が信用できません。実際に点検したストアで、購入イベントの受信数が実際の注文数の約2倍になっていたことがあります。原因は購入イベントの識別子がリクエストごとにランダムで、ブラウザ送信とサーバー送信が同じ購入だと認識されず二重に数えられていたこと。
この状態だと、広告管理画面のCPA(1件あたり獲得単価)が実際の半分に見えます。赤字なのに黒字に見えて、予算を増やしてしまう。
ShopifyのSEOは「商品ページ」より「集める箱」から
検索からの集客は、売れ筋が見えてから着手します。そのときにShopify特有の構造を知っておくと効率が変わります。
コレクションページが検索の受け皿になる
Shopifyでは、個別の商品ページより、商品をまとめたコレクションページのほうが検索で拾われやすい。「シルバー ピアス レディース」のような、商品名ではなくカテゴリで探す検索に対応できるからです。
コレクションに説明文を入れていないストアは多いのですが、ここは検索エンジンが内容を理解する手がかりになります。数行でいいので、そのコレクションが何の集まりなのかを書いておく。
URLの構造は基本いじれない
Shopifyは /products/ /collections/ という階層が固定です。自由に設計はできません。その代わり、同じ商品が複数のコレクションから参照されると、同一商品に複数のURLが生まれます。正規のURLを示す設定(canonical)はShopify側で入っているので、通常はそのままで問題ありません。
ブログ機能は使ったほうがいい
商品ページだけでは、購入直前の検索しか拾えません。買う前に調べている段階の検索(選び方、サイズの違い、手入れの方法)を拾うには記事が要ります。Shopifyには標準でブログ機能があるので、別ドメインでWordPressを立てるより、同じドメイン内に置いたほうが評価がまとまります。
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ご相談は無料です。そのまま依頼しなくても大丈夫です。
SNSは「売る場所」ではなく「知られる場所」
Instagramで毎日投稿しているのに売上につながらない、という相談は本当によく届きます。原因はだいたい、SNSを販売チャネルとして期待しすぎていることです。
SNSの投稿から直接買う人は少数です。SNSの役割は、存在を知ってもらうことと、あとで指名検索されること。だから投稿の評価を「いいね数」ではなく「プロフィールからサイトへの遷移数」で見ると、やることが変わってきます。
Shopifyの場合、Instagramと商品カタログを連携すれば投稿から商品タグを付けられます。これは遷移の摩擦を減らすので入れておく価値があります。
リピートは、広告より安く売上を作れる
新規のお客さんを1人連れてくるコストと、一度買った人にもう一度買ってもらうコストは、桁が違います。ここを放置しているストアは、穴の空いたバケツに水を注いでいる状態です。
Shopifyでやりやすいのは次の3つ。
- 購入後のメール(Shopify Email、またはKlaviyoなどのアプリ)
- 同梱物でのLINE登録誘導(Shopifyとのつなぎ方はShopifyとLINEの連携方法)
- カゴ落ちメールの自動送信
特にカゴ落ちメールは、Shopifyの標準機能で設定できて、実装コストがほぼゼロなのに効きます。カートに入れて離脱した人へ自動でメールを送るだけ。設定していないストアが意外と多い。
リピート施策の考え方はCRMマーケティングで売上増加で詳しく扱っています。
コーヒー豆やお茶のように同じものを繰り返し買う商品なら、定期便にしてしまう手もあります。設定の手順はShopifyで定期購入を始める方法にまとめました。
集客アプリを入れる前に確認すること
Shopifyアプリストアには集客系アプリが並んでいますが、入れる前に1つだけ。
アクセスがほぼ無い状態で集客アプリを入れても、結果はほぼ変わりません。アプリの多くは「来ている人の転換率を上げる」ものであって、人を連れてくるものではないからです。元の数字が0なら、何を掛けても0のまま。
月額が積み上がると固定費を圧迫します。入れるのは、流入がある程度できてからで間に合います。
どこから手を付けるか、今日決める
順番だけもう一度整理します。
- 計測(GA4とピクセル)が正しいか確認する
- 少額の広告で、売れる商品かを数日で検証する
- 売れると分かった商品まわりでSEOとSNSを積む
- 買ってくれた人に、もう一度買ってもらう仕組みを置く
もし今、注文が1件も入っていないなら、原因の切り分けから始めたほうが早い。アクセスが無いのか、来ても買われていないのかで打ち手が変わります。切り分け方はShopifyで売れない原因と対策にまとめました。
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